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Vetro di Murano ~ ムラノ・ガラスはヴェネチアン・ガラスの起源

ムラノ・ガラス(Murano Glass)はイタリアの北東部ベネチアで作られているガラス工芸品の地域ブランドです。ベネチアから1.5キロほど離れたイタリア・ムラーノ島で作られる多彩な色が特徴のガラスとして知られています。今ではヴェネチアンガラスでも有名な、特有のアクセサリーやジュエリーに加え、とても貴重価値の高いガラス細工芸術として、食器、シャンデリア、花瓶などホームデコレーションとして様々な製品を造り出しています。

歴史とヴェネチアンガラス

ガラスは8世紀ごろからローマで使われ始め、貿易が盛んなヴェネチアとは対照的に商業港として栄えていたムラーノに、ヴェネチアからガラス工場が移されたことが始まりと言われています。当時、ムラーノはヴェネチアの管理下にあり、ガラス製造過程での火事や建物の損害を回避するために製造場所をムラーノに設置したそうです。ヴェネチアで暮らしていた貴族たちは、ムラーノ出身者と結婚すらできなかったとも言われており、島々を行き来できる人も限られ、ムラーノのほとんどの人がムラノのガラスに携わっていたそうです。技術や秘密の流出を防ぐためにムラーノの住人やガラス職人は、島を離れると二度と戻ってこれないなどの罰則があり、その製造過程は厳しく管理させられていたことが伺えます。
15〜16世紀のヴェネツィアガラスの人気は、透明ガラス、クリスタル、白いガラスを模倣した磁器 やミルクガラスを生産するという専門知識によって促進されました。 もともと中東から広がっていたガラスをエナメル加工する技術は当時も非常に人気がありました。様々な鉱物を混ぜることで生み出される色合いは、質感を損なわず表現することができることでも価値が高いそうです。こうして、ムラノガラスが知れ渡るようになると、ムラーノではガラス職人はマエストロ(Maestro)と呼ばれ、それを支える人々は名誉市民権を得ることが可能になりました。

カラフルで美しい街並みから、職人の手によってガラスの芸術へと反映されているかのようです。

近年のムラノガラス

ムラノのガラスメーカーは、結晶ガラス、エナメルガラス(金箔)、金色ガラス(金石)、多色ガラス(Millefiori)、ミルクガラス(Lattimo)、ガラス製の模造宝石など数多くの技術を開発しました。 現在、ムラノの職人は、現代美術のガラスとガラスの人形からムラノ・ガラスのシャンデリアやワインストッパー、観光のお土産まで生産されており、何百年も前の高い装飾技を使い続けています。長年に渡る知識と経験により、名誉を与えられた職人はさらにムラノグラスを広げるため、ヨーロッパ各地に広がるようになりました。特殊な伝統技術とデザイン、そしてカラフルに輝くガラス製品は多くの人々を魅了し続けています。ムラノガラスを造る職人は今では20人あまりまで減ってしまい、長く培われた技術や伝統の証も時代と共に少なくなっています。

ムラノのシャンデリアはエレガントで美しく、空間を華やかにするだけでなく、優雅な居心地を与えています。

最高峰の芸術品として

世界的に認知度が高まるにつれて、各国からムラノガラスを求めてやって来る人々が増え始めました。その生産量も大量生産されているものから、コレクション、オーダーメイドまで多種多様になっています。歴史的にも近隣国であるアジアとイスラムの影響を受けている貴重なガラスとして、何世紀もの間、華麗なるガラス製品を専門に取り扱っています。

90年代に入り、その価値と品質を守るため、ムラーノ島にあるヴェネチアンガラス職人組合である、プロモヴェトロ協会(Consorzio Promovetro)によって標章がある場所でのみ作られています。そして、そこで造られる本物のムラノガラス製品には、正式に証明するVetro Artistico® Muranoの商標が付いています。これは確かな品質と正真正銘のムラノガラスである証明になっています。

今日では、ムラーノには大量に販売されている製品を作る工場からオリジナルの彫刻品まで、多様なガラス製品を作っているいくつかのアーティストのスタジオがあります。
そして、島にはムラノガラスを伝えるため、パラッツォジュスタティアン(Palazzo Giustinian)の家のMuseo del Vetro(ガラス博物館)は、ガラス製作の歴史とエジプト時代から現在までのガラスのサンプルを展示しています。
ヴェネチアを訪れた際には是非とも行って見てはいかがでしょうか。きっと、ムラノガラスの奥深さに魅了され、虜になることでしょう。

INTRODUCTION of THE WRITER

Richess
name. Richess
高級なもの、価値のあるもの。本物を探し求めて旅をしています。

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