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80年代のラリーを席巻 ”アウディ・クワトロ” とは?

アウディといえば、ドイツの自動車メーカーとしてラグジュアリー路線のマシンを数多くラインナップしていることで知られています。そんなアウディといえば、4輪駆動システムの”Quattro”が有名です。そのQuattroの起源となったマシンが今回紹介する”アウディ・クワトロ”です。

アウディ・クワトロ

アウディ・クワトロとは?

アウディ・クワトロは、ドイツの自動車メーカーであるアウディによって1980年から1991年まで製造されたクーペです。アウディ・クワトロは、現在ポルシェの大株主であり、2015年までフォルクスワーゲンの会長などを努めていたフェルディナンド・ピエヒ氏を技術責任者としてポルシェから引き入れてから最初に作られたマシンです。アウディ・クワトロは、悪路のときにだけ使うパートタイム4WDが常識の時代に、はじめてフルタイム4WDを搭載したマシンとして知られており、現在当たり前のフルタイム4WDのパイオニア的なマシンであると言われています。アウディ・クワトロには、3タイプが存在しています。最初に誕生したモデルが”Ur-クワトロ”と言われるマシンで、高性能4WDスポーツカーのパイオニアとなったマシンです。1991年の製造終了までに11452台が販売されました。そして、1983年にWRC(世界ラリー選手権)でより勝利を追求するために作られたモデルが”スポーツ・クワトロ”です。200台が製造されました。その2年後の1985年に投入されたマシンが”スポーツ・クワトロS1で、競技用車両として20台のみが作られました。

80年代のラリーを席巻 ”アウディ・クワトロ”

アウディ・クワトロといえば、ラリーでの功績が語られることが多いマシンです。アウディ・クワトロが登場するまでのラリーにおいては2WDが一般的な時代で、ランチア・ストラトスなどに代表される後輪駆動車の時代でありました。そんな中で1980年にフルタイム4WDを搭載したアウディ・クワトロが登場するとその様相は一変しました。1981年から実戦投入されたアウディ・クワトロは、まず初戦のラリー・モンテカルロで2位以下を大きく引き離す優勝を収めます。さらに、その年にはミシェル・ムートンが女性として初のウィナーに輝き、WRC唯一の女性優勝者として現在も君臨しています。初代アウディ・クワトロはその後も勝利を数多く収め、1983年からスポーツ・クワトロへとそのDNAは引き継がれます。しかしながら、スポーツ・クワトロは、ハンドリングにおいて難があり、戦績はわずか1勝となってしまいます。その失敗を胸に、満を持してアウディが投入したのがスポーツ・クワトロS1です。ところが、このスポーツ・クワトロS1も、ハンドリングの難点と重量バランスの悪さを払拭することができず、目立った戦績は挙げられませんでした。しかし、ヒルクライム仕様に改造したことで、初代クワトロのような圧倒的な力を発揮し、レースレコードを塗り替えるなど輝かしい結果を残しました。そんなアウディ・クワトロはラリーにおいて1986年までに23回の勝利を収め、4つのワールドチャンピオンのタイトルを獲得しました。

4輪駆動の常識を覆したフルタイム4WD ”Quattro”

アウディ・クワトロの最大の特徴であるフルタイム4WD”Quattro”。現在のアウディの数多くのモデルにも採用されているQuattroは、世界で最も優れた全輪駆動システムであるといっても良いでしょう。”Quattro”は、走行時の状況に応じて適切なエンジンパワーを4輪に分配することが特徴で、直線はもちろんのこと、コーナリング時において確固たる安定感を生み出します。自動車の加速時には、リアに荷重がかかり後輪のグリップ力が大きくなるという特性があります。そのため、後輪のタイヤに大きな負荷がかかってしまいがちです。Quattroなら、フロントとリヤに伝達されるエンジンパワーを、「フロント75:リヤ25」から「フロント25:リヤ75」の範囲で自動的に調節することで、それぞれのタイヤの負担を軽減し、タイヤのグリップ限界を高める仕組みを採用しています。そんなQuattroはアウディの絶大な安定性の基盤であるといえます。

アウディ・クワトロのパワー

アウディ・Ur-クワトロには、2144cc水冷直列5気筒OHCターボチャージャー付きエンジンが採用されました。この直5エンジンは200ps/29.1kgf·mを発揮し、アウディ・クワトロの最高速度は222km/hに到達しました。1300kg程度の軽量なボディとこのエンジン、さらにフルタイム4WDであるQuattroの組み合わせで、絶大な安定感と走りを自慢とするマシンとなりました。そしてWRC仕様の初代クワトロはそのエンジンを310PS/42.0kg·mまでチューンし、ラリーでの圧倒的な存在感を示すこととなります。スポーツ・クワトロは、2,133ccの直列5気筒DOHCターボエンジンで、300hp/35.7kgmを発揮しました。1200kgの重量とハンドリングの悪さの原因となってしまった初代よりも短いホイールベースが特徴となっています。スポーツ・クワトロS1は、同じく2.1リッター直列5気筒エンジンに、ミスファイアリングシステムを搭載することで、1985年から86年のラリー仕様で476から550PS、87年のヒルクライム仕様では600psものパワーを持ちました。

4輪駆動の常識を変えた ”アウディ・クワトロ”

ドイツの自動車メーカーであるアウディからかつて販売されていたマシンである”アウディ・クワトロ”について紹介してきました。アウディ・クワトロは、フルタイムSUVをどの自動車メーカーよりも最初に採用したパイオニアです。今でさえ当たり前のフルタイムSUVですが、これはアウディによって作られ、自動車業界に革命をもたらしたといっても過言ではありません。1980年代のラリーを席巻したアウディ・クワトロは、自動車史に残る最高傑作のひとつです。4輪駆動の常識を変えたマシンが、アウディ・クワトロです。

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高級車の記事をメインに、資産運用についても紹介していきます。

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