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秘密のベールに包まれた門外不出の修道院リキュール「シャルトリューズ」

グラスに注げば澄み渡った宝石のようなグリーンとイエローが煌めきます。喉の奥に染み入る感覚と複雑な薬草の香りが味わう人を魅了するこのリキュールの由来は、中世の修道院。現在もレシピを知るのは3人の修道士たちのみ。 カクテル作りに欠かせないリキュールはあまたあれど、これほどまでに神秘的なものは他にないでしょう。 秘密のベールに包まれた「シャルトリューズ」とはどのようなお酒なのでしょう?今回はその謎を紐解いてみます。

思わず見とれるヴィジュアルの美しさ。その真相はミステリアス

グラスに注げばきらめく「液体の宝石」

届いた٩( ᐛ )و #シャルトリューズ

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シャルトリューズは、カクテルベースとして定番の「リキュール」の一つに分類されます。まずは、何も混ぜずにストレートでグラスに注いでみてください。

有名なのは「ヴェール(緑)」、「ジョーヌ(黄)」の2種類。そのヴィジュアルは、例えるなら、まるで透明な宝石のようです。美しさの感興に浸った後は、グイッと飲み干すのではなく、舐めるように味わうことをおすすめ致します。

複雑な味、度数の高さ。個性派好きなら何故だかクセに?!

シャルトリューズの風味には薬草やハーブが全面に出ており、恐らくミント由来のスーッとするような爽快感とかるい苦味があります。おまけにリキュール特有の甘さと強いアルコール度数(ヴェールは55度、ジョーヌは40度)を持っているため、はっきりと好き嫌いが分かれます。

ヴェールはより強く上記のような個性があり、ジョーヌはややまろやかな味。はちみつを思わせるという例えもありますが、クセが皆無なわけではありません。

万人受けしないお酒ですが、好きな人にはトコトン好かれる個性派。ナイトキャップとしてストレートでちびりちびり味わうのも人気のようです。

秘密のベールのその内側には…シャルトリューズの歴史と製法

先に「恐らくミント由来の…」と書きましたが、「恐らく」という表現を使った理由は、レシピが門外不出だからということによります。つまり、原料については予測することはできても特定することができないのです。

シャルトリューズの歴史

フランスにカルトジオ会(11世紀〜現在)というカトリック系の修道会があります。シャルトリューズはそこに伝えられる薬草系リキュールで、エリクサー(錬金術で飲めば不老不死となることができると伝えられる霊薬)の名を冠しています。

裏付けとなる資料は残っていないのですが、17世紀初頭に造られ始めたといわれています。18世紀末に起こったフランス革命によって修道会が閉鎖されると、修道士たちは製法を記した写本をグルノーブルの病院に託します。それ以後、長らく、秘密のリキュールは日の目を見ることがなく、写本は古文書として保管され続けました。再び製造されるようになるのは19世紀に入ってからです。

シャルトリューズの製法

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ブランデーに砂糖とアンゼリカ・シナモン・ナツメグなどの約130種のハーブを加え、3年樽で熟成させて造られます。5回の浸漬と4回の蒸留を経て調製されるとのこと。

ただし、公開されている情報はここまでです。詳細な材料と製法については、一切明らかになっていません。現在でも、秘伝を知るのは3人の修道士たちのみ。40人ほどの修道士たちが前工程で生産したベースとなる液体を最終的にこの3人が調合をして完成させているのです。もはや真実は神秘のベールの向こう側。謎に包まれているとしかいいようがありません。

基本の熟成は3年ですが、12年かける高級品の「VEP(ヴェールは54度、ジョーヌは42度」も存在します。

さらに、通常のバージョンとは異なりますが、原初の製法に近い処方で造られる「エリクシル・ヴェジェタル(植物の霊薬)」という、約70度のものもあります。こちらはハーブの風味が濃く、甘味が薄い印象です。角砂糖に数滴を含ませて齧るという方法で頂きます。好奇心の強い方はお試しくださいね。

シャルトリューズを楽しむ 基本&アレンジ

基本はストレートで楽しむリキュールですが、カクテルでのアレンジも楽しめます。いくつかご紹介しましょう。

◆グリーンアラスカ

〈材料〉

ジン3/4
シャルトリューズ・ヴェール1/4

〈作り方〉

1.シェイクしてグラスに注ぐ。

「アラスカ」で使う“シャルトリューズ ジョーヌ(黄色)”を“シャルトリューズ ヴェール(緑色)”に変えると「グリーン・アラスカ」になる。アメリカでは、「エメラルド・アイル」とも呼ばれている。深い味わいと香りのシャルトリューズとのコンビネーションは絶妙だが、数あるカクテルのなかでもきわめてアルコール度数の高い、上級者向けのカクテル。ちなみに、“ジョーヌ(黄色)”のアルコール度数は40度、“ヴェール(緑色)”は55度。

◆サンジェルマン

〈材料〉

シャルトリューズ・ヴェール 45ml
グレープフルーツジュース 20ml
フレッシュレモンジュース 15ml
卵白 1個分

〈作り方〉

1.十分にシェイクして、グラスに注ぐ。

サンジェルマンは、パリのセーヌ河左岸にある繁華街の地名。深夜まで、人の往来が絶えない。

◆シャルトリューズ・モヒート

〈材料〉

シャルトリューズ・ヴェール 30ml
ライム 適量
ミント 適量
砂糖 適量
ソーダ 適量

〈作り方〉

1.ライムとミント・砂糖をグラスに入れる。
2.ペストルで潰す。
3.氷を入れ、シャルトリューズを注ぐ。
4.ソーダでアップし、ミントを飾る。

◆シャルトリューズ・トニック

〈材料〉

シャルトリューズ・ジョーヌ 45ml
トニックウォーター 適量

〈作り方〉

1.氷を入れたタンブラーに注ぎ、軽くかき混ぜる。
2.レモンを飾る。

「シャルトリューズ」の複雑な味わいを、手軽に味わいたいときにおすすめのカクテル。いつものジントニックのかわりに、最初のいっぱいにいかが。

◆シャルトリューズ・オレンジ

〈材料〉

シャルトリューズ・ヴェール 45ml
オレンジジュース 適量

〈作り方〉

1.氷を入れたタンブラーに注ぎ、軽くかき混ぜる。

100種類以上ものハーブを使ってつくられる神秘のリキュール「シャルトリューズ」。その複雑な味わいも、オレンジジュースと合わせるといっそう飲みやすくなる。オレンジとハーブの風味がほどよくグラスの中で溶け合い、スパイシーな中にもどことなく懐かしいオレンジの味わいが生きている。

門外不出の不世出な味、シャルトリューズを味わう

Just for my nightcap. #chartreuse #シャルトリューズ #harbliqueur #55%

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現在、シャルトリューズは、1941年に修道院から20㎞ほど離れたヴォアロンの森に建てられた工場で製造されています。だからといって秘伝が開放されたわけではなく、原料のハーブの配合は、相変わらず3人(2人になったという説もある)の修道士によって秘密裏に行われています。

現在、グルノーブル山中の修道院にはコンピュータルームがあり、修道服と草履を着けた修道士たちが遠隔操作で製造を行っているというから驚き。工程のステップごとにサンプルが修道院に届けられ、都度、修道士がチェックするという頑ななスタイルを守っているそうです。

時空を超越した神秘のリキュールは、ストイックかつロマンティック。謎々に思いを馳せながらゆっくりと味わってみませんか。

INTRODUCTION of THE WRITER

高城みれい
name. 高城みれい
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