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熟成士の技が光る、世界の高級ナチュラルチーズ5選

ワインによく合う、大人のおつまみのチーズ…独特な匂いや酸味と牛乳の甘みが混じったような味に夢中になることもあるでしょう。日本では、戦後に徐々に知名度と人気度を高めてきたチーズですが、まだまだ消費量は欧米に届きません。また、日本で出回っているチーズの種類はプロセスチーズが多く、欧米で好んで食べられるチーズに関する知識は世の中で浸透しているとは言えません。 ワインを片手に語れる教養としてチーズの種類、また美味として好評なチーズについて知りたくありませんか?ロイヤルファミリーも夢中になるくらいの味を誇る世界各国のチーズについてまとめました。奥深いチーズの世界に一歩踏み出しましょう。

(1)パカール社(仏)『ルブロション・ド・サヴォワ』

パカール社を代表する熟成チーズ『ルブロション・ド・サヴォワ』は、パリ農業祭のコンクールで受賞した実績があるほど好評です。
フランス東部のサヴォワ地方にある山岳地帯の中で育った牛の牛乳を原料にしています。
山の豊かな牧草を食べて育った牛からつくられたとして、「山のチーズ」とも一部では呼ばれています。
やや固い食感のものが多い「セミハードタイプ」のチーズとしては、水気が多く、とろりとしたカスタードクリームのような食感です。牛乳の甘みと適度な塩気が香ばしい匂いを放っています。そのままでも充分美味しく食べられますが、加熱すると綺麗に溶ける特徴を活かして、パンに野菜と一緒にはさんでホットサンドにしたり、スープ類に加えても良いでしょう。

セミハードタイプ

味や匂いにクセが少ない、万人向けと言えるチーズ。そのクセのなさから日本では、プロセスチーズ(一度チーズを加熱して溶かし、再度固めたもの)の原料に使われる場合が多いです。水分が38-46%と少な目なので、食感はやや固めです。ナチュラルチーズ(プロセスチーズと異なり、熟成が進むと味が変化するもの)としては保存性が高く、味が変わりにくいのも特徴です。熟成はゆっくり進むので、食べごろは熟成後3か月から1年と長期にわたって変わらぬ味を堪能できます。味の自己主張が弱いため、他の食材の味を引き立てることもできます。料理への用途としては、チーズフォンドゥが有名です。清水牧場チーズ工房など、日本の一部メーカーでも製造されています。

(2)カウズケナース社(英)『ゴールデンケナース』

ーズの製造国と言えばフランスやオランダなどを思い浮かべがちですが、イギリスのウェールズ地方でもチーズ製造が昔から盛んです。中でもカウズケナース社は、ウェールズ地方で六世代に渡って自家製チーズ作りをしており、由緒ある製造元です。
一族秘伝の熟成法は英国のチャールズ皇太子も関心を寄せ、好んで食しております。その熟成法とは、天然の海水でチーズを何度も洗いながら熟成させるという方法です。チーズ特有の塩辛さが控えめで、クリーミーな食感が特徴のウォッシュタイプチーズです。チーズ自体の味が濃いので、そのままチーズの味だけを堪能するのも良く、パンと一緒に食べるのも良いです。

ウォッシュタイプ

文字通り、塩水、ワイン、ビール、ウイスキーなどの液体で洗いながら熟成されたチーズです。厳重な温度管理のもと、表面の菌の量を調整して味を良くするため洗いがおこなわれるのです。匂いは正直な所、きつめで、苦手な人は苦手に感じます。この匂いは「枯草菌」からきています。枯草菌はウォッシュタイプのチーズを熟成させるのに必要な菌で、大豆を波高させて納豆にするための菌と同類です。匂いがつくのは表面のみなので、苦手な方は、表面だけ取って食べると良いです。

(3)チェスコ社(蘭)「ベームスター」

チェスコ社がオランダから輸入して販売しているチーズです。オランダの北ホラント州のベームスター干拓地で製造されています。ベームスターは海抜マイナス4メートルの干拓地で、その地で放牧された牛の濃い生乳からチーズが作られています。
甘みが他のチーズと比べると各段にあるのが特徴です。熟成が進行すればするほど水分が抜けていき、生乳の甘みが際立ってきます。その際立った味わいから、オランダ王室御用達の称号を与えられた唯一のチーズブランドにもなっているのです。「ハードタイプ」「セミハードタイプ」の両者があるので、お好みの方を選びましょう。

ハードタイプ

水分38%以下の基準でセミハードタイプより更に固いチーズです。型に入れてから重しをして水分を抜き、大きな塊のまま長期間にわたって熟成されます。イラストでよく目にする、気泡があってケーキのようにカットされたチーズが、このタイプの代表的なチーズで「エメンタルチーズ」という名称です。ちなみに気泡は、熟成時に発生する炭酸ガスによってできます。
熟成期間は最短で6か月、長いもので5年もかけます。寝かせれば寝かせるほど旨みが出るので、より旨みのあるものを食べたいときはラベルの熟成期間を確認して長いものを選びましょう。時間と手間をかけて旨みを出している分、熟成期間が長いものは価格が高めです。

(4) ロング・クローソン・デイリー社(英)「スティルトン・ジャー」

界三大「青カビチーズ」の一つです。英国のロイヤルファミリーにも愛食されています。「スティルトンがないと一日が始まらない」とエリザベス2世に言わしめたぐらいです。1911年に緑豊かな土地、ノッティンガムシャー東部の複数の酪農家が集まり、創業されたのがロング・クローソン・デイリー社の始まりです。創業以来、ずっと同じ製法と品質が保たれております。ピリッとした刺激と深いコクが味の特徴です。「初老の大人だけがスティルトンをワインと共に堪能できる」と言われるぐらい熟成した、形容すると「渋い」風味がします。

青カビタイプ

フランス発祥の最古のチーズと見なされています。2000年前のローマの書物でも触れられているので、少なくともその時代から存在したと考えられます。青カビをチーズの内部で繁殖させるため、塩辛い味がします。青カビの繁殖には、ある程度の塩分濃度が欠かせないためです。独特な塩辛さとコクから、好みがはっきり分かれます。苦手だけど挑戦したい方は、青カビチーズの代表格でもあるゴルゴンゾーラを試しましょう。青カビタイプの中では青カビが少ないので、味がややマイルドです。他のマイルドな味のするチーズと混ぜて食べる手もあります。

(5)ジャン・クロード・ロワゾー氏(仏)『フロマージュ ブリ・ド・ムラン』

ブリ・ド・ムランは「白かびタイプ」のチーズで、茸に類似した独特の香りがし、塩気とコクが強めなのが特徴です。塩気とコクのバランスは絶妙です。中でも、ブリ・ド・ムランの熟成において右に出る者はいないと言われる熟成士ジャン・クロード・ロワゾー氏が手がけたチーズは世界最高峰との呼び名も高いです。

白カビタイプ

もっちりとした食感とクリーミーでマイルドな味わいがあります。あっさりめで匂いも強くないので日本人の口にも合います。スーパーで見かけるカマンベールチーズは白カビタイプに属します。表面は白いカビで覆われています。青かびタイプと異なり、カビは表面にしかついていません。クリーミーな味だけを堪能したい場合は、表面を除くと良いでしょう。ただし、時間が経過するほど匂いとクセがきつくなってくるので、苦手な人は早めに食べた方が良いです。乳脂肪分の違いで熟成に必要な期間や味に差があるのにも注意です。

食わず嫌いせず、一度取り寄せてみては?

ヨーロッパ各国で製造されている、高級なチーズを挙げました。チーズ通になりたければ一度は試してみたいチーズばかりです。マイルドなプロセスチーズに慣れている日本人にとっては、刺激的なものばかりで好みも別れてしまいますが、一通り試して本当に好みのチーズを見つけてみてはいかがでしょうか。ワインを味わいながらチーズを食べる大人の時間がますます充実するでしょう。

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