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富の象徴だった「天国の種子」コショウ物語

ラーメン屋さんのテーブルに無造作に置かれている、最も身近な香辛料とまで言える存在のコショウ。しかし歴史を紐解いてみると、長らく貨幣の替わりに使われるほどの超高級スパイスとして珍重されてきたものなのです。今も昔も、人類が生きていく上で無くてはならない必需品であるとも言えるコショウ。そんなコショウの歴史を紐解いてみました。

コショウは超高級品だった

インドが原産のコショウは元々薬用として栽培されていました。インドの伝統医術アーユルヴェーダでは、体の老廃物や脂肪を燃焼させ、血管を浄化する薬として、ギリシャのヒポクラテスでは、はちみつと酢を混ぜると婦人病によく効く、として重用されていました。

食用としてはヨーロッパで肉の匂い消しとして使われたのが始まりです。ピペリンという成分から抗菌・防腐・防虫作用に優れたコショウは冷蔵技術が未発達であった中世において、料理に欠かすことのできない存在になっていきました。こうしたコショウの需要から、金や銀と共にコショウを含むスパイスを求めた貿易航路であるルート「大航海時代」と呼ばれるものへと発展していきます。

インドからヨーロッパに入るまでに、アラブ商人、続いてベネチア商人の手を通り、値段がつり上がり、コショウは超高級品でした。金や銀と並び貨幣の替わりになるほどの価値を持っていたと言われています。

コショウの種類

①ブラックペッパー

熟す前の緑色のコショウの実を、皮付きのまま乾燥させたのがブラックペッパーです。独特の強い風味とピリリとした辛みが特徴で、肉料理などにパンチを効かせた使い方がよく合います。ポテトサラダやカルボナーラなどにも使うと風味だけではなく、見た目にも良いアクセントになりますね。

②ホワイトペッパー

赤く熟したコショウの果実を水に漬け、柔らかくなった皮を取り除き、核のみを乾燥させるとホワイトペッパーになり、ブラックペッパーよりマイルドで上品な風味と色になります。その特性を活かして、白身魚など味の優しい食材、クリームシチューなど色の淡い料理に使います。あまり強く香りを付けたくないときにも使えるので常備しておくと便利です。

③グリーンペッパー

熟す前の果実を急速にフリーズドライで乾燥させたり、熟す前のコショウの果実を塩漬けにすると果皮が緑色のままのグリーンペッパーとなります。ブラックペッパーやホワイトペッパーよりマイルドで爽やかな香りと辛みが特徴です。鮮やかな緑色が綺麗なので、料理のトッピングに使われるようです。

④ピンクペッパー

可愛いピンク色が目を引くピンクペッパー。実は多くはコショウ科とは別の科に属する植物の果実が使われています。一番多いのはウルシ科のコショウボクという植物の果実です。コショウボクの果実はほんのり甘く、コショウに似た風味を持っていますが、辛みはほとんどありません。この赤い実を塩漬けや乾燥機などの手段で短期間に乾燥させると、元の色が残ったままのピンクペッパーとなるのです。

他のペッパーと違い、鮮やかな色を生かして挽かずに粒のまま飾り付けることが多く、ペルーなど南アメリカの料理ではポピュラーなんだそうです。また辛みがないのでデザートなんかにも添えられるみたいです。
 

日本での栽培は?

残念ながら日本では気候的に沖縄以外では栽培は非常に難しいそうです。主な産地はインド南西マラバール地方。 現在ではインド・インドネシア・マレーシア・ベトナム・スリランカ・ブラジル・カンボジアなどでも栽培されています。産地でわかるように熱帯性の植物です。

上の写真のようにツル性なので、支柱に巻き付きブドウの木のような実の付き方をします。種を植えた後から実を収穫するまで3年目かかりますが、15~20年間収穫が出来ます(最盛期は7~8年後)。筆者が調べた限りでは、栽培は結構難しいもののようです。

連作障害があり土壌により植物寄生性線虫が発生したり病害などにかかりやすく、南米での栽培では壊滅的な打撃が発生したことがある。胡椒栽培は肥料代や労力のわりに価格が安く、放置される農園もある一方、21世紀に入ると中華人民共和国やインドなどで需要が増大し、2005年から2014年の間に横浜港での通関単価が4倍に高騰している。

まとめ

今では私たちの日常生活に当たり前のように存在しているコショウ。簡易なパウダー状のものが売られていてるので愛用している方も多いと思います。しかし、やはりオススメなのはその都度ミルで挽いて使用すること。コショウは香りが飛びやすい特徴があるので、挽きたての風味は格段に違います。少し前にはどこぞの国でコショウを振り掛ける姿がセクシーで話題になった店員もいるほどに、パフォーマンス効果も絶大です。

最近はオシャレなミルも多いので、インテリアとしても楽しめます。清潔なキッチンでかわいいミルからコショウを振り掛ければ、料理上手を演出できますよ!

INTRODUCTION of THE WRITER

takuan1
name. takuan1
40代の主婦です。
好奇心を刺激するような記事をたくさん更新していきたいと思っています。

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