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奈良に突如として現れた巨大な建造物、TAKARAKUDAの魅力に迫る

奈良県に住んで10年経つ私があなたの知らない奈良県をお届けします。よく全国のテレビやネットで紹介されるのではなくよりディープでリアルな奈良をご紹介します。

現れたTAKARAKUDA

これはTAKARAKUDA。大平龍一氏により、「ならファミリー」に置かれた巨大彫刻である。樹齢200年余り、全高4m、直径140cm、総重量4t。楠(クスノキ)の中でも最大級の大きさの材から彫り出した巨大彫刻である。

ならファミリーは奈良県民御用達の奈良を代表するデパートで、近鉄西大寺駅から降りてすぐ。

昔から老舗デパートとして観光客はもとより市民の憩いの場となっている。

TAKARAKUDAは基本情報が載っているだけで詳細な注釈はない。ただズンとそこにあって言葉なく佇んでいるのだ。その巨大さ、迫力、存在感は歴史的建造物を多数誇る県下にあって全く引けを取っていない。むしろ奈良の顔とも言える同デパートにおいて新しい一つのシンボルとなっている。

国宝級の彫刻が100体

「奈良県には国宝級の彫刻が100体ある。」そうTAKARAKUDAのプレートにあった。

つまり奈良県は彫刻ファンにとっては天国なのだ。

大仏様から始まり様々な像が存在する。だが個人作品を始め100体も国宝認定されているとはリアルに生活している住人である私ですら知らなかった。TAKARAKUDA設置により宣言した大平龍一氏の想いがそこにはあった。

無限の解釈

この突如現れた巨大彫刻を見て思った。
 
 
「これは一体何なのだろう?」
 
 
意味など書いていない。ただそこに漠然とした問いを投げかけるようにTAKARAKUDAは存在した。
確かそれをこちらの解釈に任せるといった言葉があったように思う。
 

ここでは著者が感じた解釈・ポイントをお伝えする。
 
 
①頂点に君臨する子供

TAKARAKUDAは一応ラクダが旅から帰ってきたとだけ書かれている。彼の背中には無数の財宝と思しき荷物が載っている。高価なもの、綺麗なもの、強そうなもの。その長い旅路で実に沢山の財宝をその背中に担いでいる。
 
 
上部には子ラクダがいる。
 
 
この子ラクダは、沢山の財宝を担ぐ父の頭部にちょこんと彼は乗っていた。
そして、彼は上を向いていた。

私はここに奈良県民の精神性の高さと繁栄の基礎があると思った。

経済の上に人がある。一番の財とは子供。今日本がまさに直面している少子高齢化の中で思い出さなきゃならない何かがそこにあった。
奈良県は外国人も多い。そのため英会話スクールを始めとした様々な進んだ教育機関がある。あまり知られてはいないが奈良にはゆったりどっしりと子供を育んでいく場があるのだ。

せわしない関西の中で生駒山を越えたあたりからゆっくりと流れる時間。落ち着いた空間。その緩やかで仏様に見守って貰いながら育まれているものがある。それは一見マイペースでおっとりとした風潮で今の時代のスピードからは遅く見えるかもしれない。だがそこにいる子供たちは豊かな自然の中で伸び伸びと羽根を伸ばしている。

生活費も京都や大阪に比べてかなり安い。また通勤通学も30~40分で出れる。奈良府民という言葉をご存知だろうか?生活は奈良でして仕事や学校は大阪京都へ通う人々の事だ。どっしりと人が安心して育てられる場所。雄大な自然そして固定観念に囚われず国際的な教育を幼い頃から受けられる環境。育児を大切に思うお母様方にとって何よりの環境ではないだろうか。

マクロ的に見ても都市社会の繁栄の第一歩はまず子供が元気な事。それを一番の財とみなした同氏、受け入れたならファミリーの知見にただ感じ入るばかりであった。
 
 
②自然への感謝
 
 
私は突如として現れたこの不可思議な像に、あまりに衝撃を受けたので近く或いは遠くから色々な観点で自由に見てみた。

思索をしながら作り手がどんな気持ちでこれを作ったのだろうと考えるのは楽しくもある。巨大なクスノキに鋭い削り口。後にはギラッと光る金の塗装がある。最初それを見た時にきっと作者は随分個性的で、アクの強い人間だと思った。

が、しかし眺めるに連れて「こんなものはどう考えても一人の力では作れない。この巨木に胸を借りたのだ。」とはたと気付いた。自然を使った作品、特に流木を使ったようなものから巨大彫刻にたるものまで神の与えてくれたものを使わなかったものはない。

腕力や体力、技術力。いわゆる個人の持つ能力だけでは決して完成出来ない。また同時にいかな最新技術とプロチームがいてもこの素材がなければ完成しない。TAKARAKUDAは作者の目が覚めるような情熱とこの木を提供してくれた自然への感謝があると思った。これだけの天然素材に値段なんてつけられはしない。2度とない素材と作者の出会いがこのTAKARAKUDAの出現を可能にした。

どうだろう。一目見ただけでも若者にこれだけのインスピレーションと解釈をもたらしたのだ。その語らないスタンスは格好いいとしか言いようがない。言葉や意味を排する事で奈良という国際色の強い場所の様々な人がそこにアクセスできる。

広場には若い女の子からお年寄り、そして外国人が座って彼を眺めていた。
 

次はどんなあなたの知らない奈良へ案内しようか。

INTRODUCTION of THE WRITER

セカイ⚡トシキ
name. セカイ⚡トシキ
こんにちは!自己表現が好きで暇さえあればスマホなどで文章を書いています。
音楽、読書、映画などをこよなく愛すフリーライター。現在奈良在住です。ジャンル問わず好きな事を書いていきます。


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