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大人になったら”パラブーツ(Paraboot)”を履け!伊達男が愛し続けるフランス靴とは?

「大人になったらパラブーツを履け!」フランスの伊達男が紳士予備軍の若きセレブレティーに言う言葉だそうです。本国フランスでは、”伊達男でパラブーツを履かない人間はいない!”とまで言われる国民的なシューズ。フランスメイドに拘り続ける老舗フランス靴に迫ります。

パラブーツとは?

1908年創業のフランスを代表するシューズブランド

靴職人のレミー・リシャールポンヴェール氏がフランスに小さな靴工房をオープンします。これがパラブーツの始まりと言われています。

リシャールポンヴェール氏腕のいい靴職人で、かなりの数の顧客を抱えていました。リシャールポンヴェール氏の作る靴はドレスシューズではなく、実用靴。つまり履き心地を重視した靴でした。リシャールポンヴェール氏の作る靴は”アッパークラスのみ”を対象としたものではありませんでした。所謂、労働者から登山家までその職種は様々。その用途や金額に合わせた靴を提供していました。

その為、当時からパラブーツはフランス伊達男が最も愛するシューズと言われてきました。パラブーツはいわば、フランスを代表する国民的シューズです。

パラブーツの産みの親であるレミー・リシャールポンヴェールとは?

フランス出身の靴職人

パラブーツの創立者である”レミー・リシャールポンヴェール”は、フランスのイゾーという小さな村で生まれ育ちます。靴職人や革職人の子供ではなく、生家は農業営んでいました。

リシャールポンヴェール氏は”靴革の裁断師”となる事からキャリアをスタートさせます。職人として優れた腕を持っていた氏ですが、ビジネスマンとしての才覚も併せ持っていました。リシャールポンヴェール氏は、小さな村だけのビジネスよりも、大都会であるパリでのビジネスを思いつきます。

リシャールポンヴェール氏は、自身が身を置くイゾーの小さな靴工房とパリのセレブレティーをつなぐパイプ役を行います。今でいうとプロデューサー立場です。

自身のデザインした靴のデッサンやサンプルを持ってパリに出向き、注文を取ります。注文が入るとイゾーの工房で製作するというモノ。

今では珍しいビジネス形態ではありませんが、時代は100年以上前のフランスです。保守的であった小さな村の出身者のリシャールポンヴェール氏が、どれほど先見の目を持っていたかが窺えます。

リシャールポンヴェール氏の思惑通り、ビジネスは大成功、氏自身もパリで靴工房を開く足がかりを作ります。リシャールポンヴェール氏は素晴らしい靴職人であり、アイディア迸るビジネスマンでもありました。

パラブーツがセレブレティーに愛され続ける理由は履き心地

パラブーツの最大の魅力は自社生産の”ラバーソール”

パラブーツの最大の魅力は何といっても履き心地です。パラブーツといえば”ラバーソール”で有名なシューズブランドです。パラブーツは天然テラックスを100%のラバーソールを使用しています。このラバーソールのクッション性が疲れにくい、パラブーツ特有の履き心地を実現しています。

このラバーソールは”パラブーツの完全オリジナル”で生産されています。ラバーソールを自社生産しているシューズブランドは世界でパラブーツのみです。パラブーツの”要”でもある天然テラックス100%のラバーソールはどうして生まれたのでしょうか?

パラブーツとラバーソールの出会いは1926年の事です。パリで本格始動を始めたリシャールポンヴェール氏の靴工房は大盛況。しかし、さらなる飛躍を模索していたリシャールポンヴェール氏はワークブーツの本場とも言うべきアメリカに渡ります。

渡米で出会ったラバーソールのワークブーツに可能性を見出す

1920年代のアメリカは”狂騒の20年代”と称されるように、経済的に大いに繁栄していました。その繁栄ぶりは当時のヨーロッパとは比較にならない程でした。

活気に溢れるアメリカは労働者の数もパリの比ではありませんでした。目まぐるしい発展を遂げるアメリカで、リシャールポンヴェール氏は労働者が履くラバーソール製のワークブーツに注目しました。

軍や登山家、労働者からワークブーツの製作依頼を受ける事が多かったリシャールポンヴェール氏の工房はさらに履き心地や耐久性に優れたワークブーツを模索中でした。

リシャールポンヴェール氏アメリカ労働者の履くラバーソール製のブーツを、フランスで製作する事を思いつきます。

パラブーツの快進撃の幕開けです。

パラブーツが現在のラバーソールブーツとして誕生

フランス靴では稀なラバーソールシューズとして注目を集める

アメリカから帰国後、リシャールポンヴェール氏はラバーソール製のブーツをリリースします。
1926年、このブーツを”パラブーツ”と名付け、ブランド名として定着します。

ちなみにパラブーツとは、ソールに使用する”テラックス”を輸入するアマゾンの港”para(パラ)”の名前にブーツを足して作った造語です。

パラブーツの登場は、フランス全土に衝撃を与えました。ヨーロッパではソールはレザー製が当たり前だった時代に、武骨で堅牢なラバーソール製の革靴はかなり異端に映ったはずです。パラブーツはフランス初のラバーソールシューズを発表したブランドです。

革命的なフランス靴の噂は口コミ広まる

保守的であった1920年代のフランスでパラブーツが人気を博したのは、少し意外ですが、それほどパラブーツが素晴らしいシューズだったという事ではないでしょうか?

今までの硬いレザーソールの履き心地とは全く異なる、クッション性に優れたパラブーツのラバーソールシューズは、労働者から火が付きます。リシャールポンヴェール氏が目指した”フランス製のワークブーツ”が認めた事の証明です。

パラブーツはハードワーカー御用達のシューズブランドとして人気を博します。長時間履いても疲れ難く、丈夫なパラブーツは軍関係者からも高い評価を得ます。

フランス海軍ではパラブーツを正式に軍靴として採用した歴史もあります。

パラブーツの製作への強い拘り

ノルウェージャン製法とは?

パラブーツの凄さはオリジナルのラバーソールだけにとどまりません。パラブーツの堅牢な作りは”ノルウェージャン製法”と呼ばれる堅牢な製法技術によって成り立っています。

堅牢な靴の製法と言えば”グッドイヤーウェルト製法”が有名ですが、パラブーツが採用しているノルウェージャン製法はさらに手間の掛かる製造方法です。

”ノルウェージャンウェルト製法”と呼ばれる製法でベースはグッドイヤーウェルト製法と同じで、”アッパーを縫い付け、ソールを縫い付ける”製法です。つまり、すくい縫いの後に出し縫いの手順です。

これではグッドイヤーウェルト製法と全く同じです。ノルウェージャン製法は”すくい糸の出し方”がグッドイヤーウェルト製法と異なります。

グッドイヤーウェルト製法は、すくい糸が外に出ないため”シングルステッチ”のように見えますが、ノルウェージャン製法は”ダブルステッチ”のように見えます。

これはデザイン的なモノや堅牢性だけでなく、防水性をも高める製法でした。

パラブーツは防水性にも優れたシューズ

ノルウェージャン製法の名前はノルウェーに由来します。グッドイヤーウェルト製法は堅牢性は問題がないのですが、糸とアッパーの間に出来た隙間から水が入りやすい事が、難点とされていました。

このグッドイヤーウェルト製法の弱点をカバーした製法がノルウェージャン製法でした。元々極寒地で生活するノルウェーの人々が開発した製法と言われています。

”浸水を防ぐには塞げばいい”と単純な発想から生まれたノルウェージャン製法は”糸をL字型に折り、アッパーとソールの隙間を埋めるという”製法です。簡単に説明させていただいていますが、この製法は、かなり高度な技術が無いと成立しません。

その為、現在ノルウェージャン製法で靴を仕上げているブランドは、パラブーツ以外にはJ・M・ウェスト辺りではないでしょうか?

パラブーツのウリでもある”ノルウェージャン製法”世界最高峰レベルの技術をもって成せる業です。

パラブーツがこだわる”リスレザー”とは?

拘りの靴ブランドであるパラブーツが、靴の顔でもあるアッパーを、疎かにするはずがありません。パラブーツは”リスレザー”と呼ばれるレザーをアッパーに使用しています。リスレザーの特徴は高い撥水性です。上質なカーフレザーに大量のオイルを染み込ませる事によって生まれる”リスレザー”はしっとりとした光沢も魅力の一つです。

高い撥水性と美しい光沢を纏った”リスレザー”はオリジナルラバーソールとノルウェージャン製法で仕立てられるパラブーツに最適なレザーです。

パラブーツを代表するモデルは?

シャンボード

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パラブーツを代表するモデルである”シャンボード”原型は1920年頃から存在すると言われています。
デザインは外羽根のUチップ。合わせやすいクラシカルなデザインにボリューム感のある”パラテックス”ラバーソールは勿論パラブーツオリジナル。登山靴をベースとしたシャンボードはデニムやチノパンと相性も抜群です。

ミカエル

パラブーツと言えば”ミカエル”を思い浮かべる方も多いかと思います。”パラブーツ=チロリアンシューズ”のイメージをお持ちの方はかなりのファッショニスタです。エルメスがパラブーツにチロリアンシューズの発注をしたことがきっかけで、生まれたシューズです。

チロリアンシューズとは高原や山を歩くた為の、今でいうトレッキングシューズに近い存在のシューズ。

チロリアンシューズは、その名前の通り”チロリアン地方”で履かれていた伝統的なシューズ。モカシンステッチがノスタルジックな雰囲気を醸し出す、伝統的なシューズを、タウンユースにブラッシュアップしたのがパラブーツと言われています。

都会的なチロリアンシューズとして誕生した”ミカエル”はそのキュートなルックスと抜群の履き心地で多くのセレブレティーに愛され続けてきました。キュートさとボリューム感のバランスが絶妙なミカエルは女性のファンも多い。

アザラシのファーを使ったグラマラスなモデルもセレブに人気を博していましたが、ワシントン条約ににより、アザラシの捕獲に規制がかかり、現在は製造を中止しています。

”ミカエル”も70年以上の歴史を誇るパラブーツの人気モデルです。

ランス

パラブーツのローファーと言えば”ランス”です。カタチはベーシックなコインローファーで、チロリアンシューズのミカエルのローファータイプとして誕生したモデルです。リスレザーのアッパーとラバーソールのバランスが絶妙の人気モデルです。

スマートカジュアルからアメカジまで幅広styleに対応してくれます。ショートパンツやリネンのアンクルパンツと合わせるリゾートstyleにも最適なシューズです。

スマートさの中にもパラブーツ特有の”武骨さ”がファッショニスタのハートを擽るローファーです。

ウィリアム

ダブルモンクストラップにラバーソール、そしてノルウェージャン製法の堅牢な”イギリス靴”のような雰囲気が漂う”ウィリアム”。カジュアルなワークブーツを中心とするラインアップの中で異彩を放つ、”紳士靴然”としたルックスがラグジュアリーです。スリーピースのビスポークスーツにもぴったりと似合うウィリアムはジョン・ロブからの別注から生まれたシューズです。

パラブーツはジョン・ロブのカジュアルラインのシューズを、生産していた時期がありました。ウィリアムはその時のモデルをベースにして生まれたシューズです。

イギリス靴を代表するジョン・ロブの雰囲気を感じる事の出来るウィリアムは、パラブーツの中ではかなりドレスよりなシューズです。ネイビーやホワイトがセレブの間では人気です。

バース

セレブの夏styleには欠かせないデッキシューズ。パラブーツにもデッキシューズのラインナップはございます。”バース”というネーミングのデッキシューズは、フランス海軍でも採用されていた”軍のお墨付き”シューズです。

ハイクオリティーなデッキシューズは、ビーチバカンスには勿論ですが、スマートカジュアルにも最適です。従来のデッキシューズよりもソールの厚い、パラブーツ特有のボリューム感が都会的です。

カラーバリエーションも豊富で色違いを購入されるセレブも多いこれからに時期には最適なシューズです。

”パラブーツ(paraboot)”フランスメイドに拘り続ける老舗シューズブランド

セレブに愛される妥協知らずのフランス靴

100年以上のフランスメイドに拘り続けるパラブーツ。パラブーツはこだわりをカタチにしたシューズブランドです。今では唯一のラバーソールを自社生産するブランドであり、アッパーレザーである”リスレザー”もフランスメイド。フランスの最高技術を凝縮したシューズが、パラブーツであると言っても過言ではありません。

「大人になったらパラブーツを履け」この意味はフランス人として生まれたからには、フランス最高峰の技術によって生まれたシューズを履けという意味なのかもしれません。

日本の大人のセレブレティーの皆さんも、パラブーツを履くべきではないでしょうか?これからの時期に最適なバースやランスなんていかがでしょうか?

INTRODUCTION of THE WRITER

hansu719
name. hansu719
ショップバイヤー、スタイリストを経てフリーライター兼シンガーソングライターが生業です。ハイブランドからストリートstyleまでラグジュアリーな香りのするstyleが好みです。

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