HOLISTIC STYLE BOOK 富裕層向けメディアサイト

人生のトランジットに泊まりたい!東京ステーションホテル

東京駅にあり歴史と由緒格式があるホテルとなれば、鉄道マニアでなくても泊まりたい!でも、東京駅というロケーション、リゾート気分で行く場所ではないし出張で利用するには少し敷居が高い。では、東京ステーションホテルは、どのようなオケージョンに価値があるのか。その魅力とともに考えて見ました。

価値をさぐる

文化人に愛された歴史

Photo AC

東京駅開業の翌年1915年にヨーロッパスタイルのホテルとして開業。関東大震災や時代の紆余曲折を経て第二次世界大戦後の営業再開時には、日本で初めてコーヒーショップという名称の店舗をオープンし後に名バーテンダーを生むこととなるメインバーも誕生。文人にも愛され、江戸川乱歩の「怪人二十面相」ではホテルが舞台に。内田百閒や川端康成、松本清張らは幾度も滞在し、執筆したといわれています。2006年からは東京駅丸の内駅舎の保存・復原工事とともに一時休館。全施設を改装して、2012年10月3日に再び開業しました。(東京ステーションホテルHP参考)

東京駅という重要文化財

Misheng撮影

東京駅丸の内駅舎は明治を代表する建築家のひとりである辰野金吾の設計。1945年、第二次世界大戦中に空襲を受け、屋根等を焼失。再建時に3階建から2階建に修復された建物はその後国の重要文化財として指定され、2006年から東京駅丸の内駅舎保存・復原工事により創建当時の壮麗な姿に蘇ったそうです。(東京ステーションホテルHPより)
館内の廊下には一部、当時の煉瓦造りの壁が保存されています。客室からレストランへ続く廊下は丸の内南口改札のあるドームの下に続いています。壁にそって円形に続く廊下からは駅へと急ぐ人たちが見下せます。

ホテルに相応しいオケージョンとは

ホテルの格式が客を選ぶ

Misheng 撮影

駅舎ならではの高い天井。外観だけではない重厚でクラッシックな調度品の置かれた部屋は、シンガポールや香港にあるようなコロニアルスタイルのホテルを思わせます。日本人には少し高いベッドやソファは外国人向きなのでしょうが、由緒あるホテルのこだわりを感じます。広いバスルームはシャワールームとバスタブとの二つに分かれドアを閉めたらここが駅の一部であることなど忘れてしまうラグジュアリーな空間。
こんな品格のある部屋は、誰といつ泊まるのがふさわしいでしょう。女子会でお喋りに興じるような部屋ではないでしょう。若いカップルが記念日に泊まるには、少し緊張してしまいそう。そう考えると実はホテルの品格が客を選んでいることに気づきます。だから格式が保たれるのです。

Msheng撮影

自分の歴史を刻む

Misheng撮影

部屋に置かれたメモ用紙は小さな原稿用紙。「川端康成がここで作品を書いたそうね」などという会話は物の分かった大人でなければ成立しません。ひとつひとつのホテルにまつわるエピソードの意味が分かる人と過ごしてこそ、このホテルの価値があります。とはいえ、そんなことをとやかく言わなくてもこのホテルが期待しているのは、宿泊者が自分自身の歴史を刻んでくれることなのかも知れません。

人生のトランジットに泊まりたい

Misheng撮影

東京駅が横に長いことは皆さんご存知でしょう。つまりこのホテルもチェックインしてから部屋までは長い廊下を歩いて行くことになるのです。両側に同じ照明が並んで、自分の部屋がどこなのかどこまで続くのか、不思議な国に迷い込んだような錯覚がおきます。そしてたどり着いた部屋から見える景色は丸の内の風景。オフィスで働く人までも見えそうです。部屋によっては駅構内を見下ろすこともできるようです。
日常と非日常がすぐそこにある場所。作家がイマジネーションを掻き立てられたのも分かります。このホテルでは自分の人生と向き合えそうな気がします。
人生のトランジットとでもいう日。たとえば、定年退職をした日、家に帰らずにここで愛する人とねぎらいの時を持つ。家族が一人いなくなった家に帰りたくない、子供の結婚式の夜。あるいは、何か自分が成し遂げて人生の目標を達成したと感じた日。そんな日が似合うホテルです。
そしていつかあなたが泊まったことが、このホテルの歴史に語られるかも知れませんね。

INTRODUCTION of THE WRITER

Misheng
name. Misheng
世界各地のラグジュアリーな体験、ファッション、そしておもてなしについてご紹介します。

RELATED

東京駅にあり歴史と由緒格式があるホテルとなれば、鉄道マニアでなくても泊まりたい!でも、東京駅というロケーション、リゾート気分で行く場所ではないし出張で利用するには少し敷居が高い。では、東京ステーションホテルは、どのようなオケージョンに価値があるのか。その魅力とともに考えて見ました。