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ヴァンクリーフ&アーペルと日本工芸の出逢い〜『技を極める ヴァンクリーフ&アーペル ハイジュエリーと日本の工芸』展

フランスが世界に誇るハイジュエラーのうちの一つ、ヴァン クリーフ&アーペルがメゾンのアーカイブジュエリーをも中心とした大規模な展覧会を開くのは1年に1回、1ヵ国、1都市のみである。それも毎年開催されるとは限らない。 その貴重な展覧会が2017年4月29日(土)から8月6日(日)まで京都国立近代美術館にて開催されている。

フランスの誇るハイジュエラー ヴァンクリーフ&アーペル

1895年、 一組の夫婦が誕生した。夫は宝石細工職人の息子であるアルフレッド・ヴァン クリーフ、そして妻は宝石商の娘のエステル・アーペル。
この2人の婚姻によってヴァン クリーフ&アーペルの歴史は始まった。1906年にはパリ、ヴァンドーム広場22番地にブティックをオープン。その9年後の1925年、パリにて開催された「現代装飾美術・産業技術国際博覧会」(通称アール・デコ博)に出品した『薔薇の花のブレスレット』が装飾芸術部門で大賞を受賞。この受賞によってヴァン クリーフ&アーペルは一躍優れた技術、デザイン性を持つハイジュエラーとして認識されることになる。
その後現代に至るまで時代に合わせたデザインや卓越した技術が生み出す斬新な機能を持ったジュエリーを世に送り出し続けている。

2017年『技を極める ヴァン クリーフ&アーペル ハイジュエリーと日本の工芸』展

『技を極める』と名付けられたこの展覧会はヴァン クリーフ&アーペルのアーカイブ作品とともに明治、大正時代の日本の匠たち、そして現代の重要無形文化財保持者、いわゆる人間国宝と呼ばれる名工の作品が展示されていることが大きな特徴だ。
これはよくある日本の作品と西洋の作品との比較ではなく、洋の東西を問わず技術の粋を極めた匠たちの逸品,それに共通するものを見出すというコンセプトである。

ジュエリーと工芸という表現する形こそ違えども一つの技術を極めた者たちがつくり出す逸品が放つ気配や空気感は同じものを内に秘めている。それはその作品にかける作家や職人の情熱や、後世に渡って人を魅了するようなものを創り出す技術を手に入れるまでの人生、様々な想いでもあるだろう。それら全てを注ぎ込んで結晶化させたものが見る人を魅了してやまない匠の逸品となる。

エメラルドやルビーを纏って軽やかに舞うバレリーナや妖精たちの隣にたった今収穫したばかりかと見紛うような瑞々しい水茄子や玉蜀黍、筍の彫刻が、きらびやかなダイヤモンドのカモメや狐のそばには伊勢海老や蟷螂、龍の精巧な自在置物が。

斬新なディスプレイだが違和感はまるでなく、それぞれのジュエリーや工芸品がいきいきと輝いている。周りに埋もれてしまうものは一つもなく、展示品すべてが主役格の強烈なオーラを放っている。

匠たちの逸品

そして現代の日本工芸の匠たちによる芸術作品とヴァン クリーフ&アーペルのハイジュエリーとのコラボレーションが試みられているエリアがある。これがまた見事の一言に尽きる。

現代陶芸家の十二代三輪休雪(龍作)の黄金を使用した巨大な陶芸作品『卑弥呼山』、 そして重要無形文化財 「羅」「経錦」の保持者である北村武資の裂が空間そのものを支配する。その空間の中に点在するヴァン クリーフ&アーペルの最高の細工が施されたゴールドが燦然と輝く『卑弥呼山』と同じ輝きを放つ。

ダイヤモンドとプラチナやホワイトゴールドのみを使用した眩いばかりに白く発光するジュエリーは、重要無形文化財「友禅」保持者、森口邦彦のモノトーンの友禅着物と同じくあえて色彩を抑えることによってその技術や素材を最高に引き立てている。

いくつもの可憐な花をダイヤモンドとゴールドで表現したソクラテス リングは、螺鈿や漆で桜の花が舞う様子を捉えた服部峻昇の耀貝飾箱、『花に舞う』とまるで誂えたのようにその世界観は共通している。

奇跡のコラボレーション

フランスのハイジュエリーと日本工芸。一見全く違う、関連性があまりない物のように感じるかもしれない。

しかし技法や使用する素材は違えども、一流の職人や作家たちの表現するものにはどこかに共通性が潜んでいることを感じさせられた。

普段なかなかお目にかかれない美しいハイジュエリーと日本最高峰の工芸の奇跡のコラボレーション、実際に肌で感じることが出来るのは今だけである。

展示会情報

技を極める―ヴァン クリーフ&アーペル ハイジュエリーと日本の工芸

◆場所
京都国立近代美術館
〒606-8344 京都府京都市左京区岡崎円勝寺町26−1

◆会期
2017年4月29日(土・祝)~8月6日(日)

◆開館時間
午前9時30分~午後5時

4月29日(土)~6月30日(金)の金曜日、土曜日は午後8時まで開館
7月1日(土)~8月5日(土)の金曜日、土曜日は午後9時まで開館
*入館は各閉館時間の30分前まで

◆休館日
毎週月曜日、6月13日(火)、7月18日(火)
※ただし7月17日(月・祝)は開館

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紫水晶
name. 紫水晶

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