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ローマのシスティーナ礼拝堂とミケランジェロの天井画

ローマのシスティーナ礼拝堂には、ミケランジェロの代表作ともいえる天井画の「天地創造」があることで有名です。ミケランジェロの手掛けた天井画には、ルネサンス期のエッセンスとエピソードがたくさん詰まっています。イタリアを訪れる際はぜひシスティーナ礼拝堂に足を運んでみてください。

数々の名作に目を見張るシスティーナ礼拝堂

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ローマのヴァチカン宮殿内部にあるシスティーナ礼拝堂は、世界的にも有名な観光スポットです。外観は、簡素なレンガ造りでファサードや行列用の入場口もありません。ですが、内部はルネサンス期に活躍した芸術家たちによって多くのフレスコ画が飾られ、目を見張るものがあります。中でもミケランジェロがほとんど一人で仕上げたとされる天井画「天地創造」は、素晴らしいの一言に尽きます。ここでは、ミケランジェロのフレスコ画と共にエピソードをご紹介したいと思います。

4年の歳月をかけて完成させた「天地創造」

システィーナ礼拝堂の天井には、旧約聖書の「創世記」がミケランジェロの手により、4年という歳月をかけて描かれました。9つの物語から構成されており、総勢300という人物が奥行40m、幅13mの天井に描かれているそうです。制作のきっかけとなったのは、ローマ教皇ユリウス2世の命でしたが、ミケランジェロは自分を彫刻家だと思っていたため、この仕事に乗り気ではなかったのだそうです。各場面を分けている柱は、実は本物ではなく「だまし絵」という面白さや、順を追って物語を観ていくことができる構成などに、ミケランジェロの人物を垣間見ることができますね。

世界的にも著名な「アダムの創造」

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ミケランジェロの描いた「アダムの創造」は世界的にも有名な場面でもあります。旧約聖書の中でも知られているエピソードの一つですよね。神様が粘土でアダムを創造したのは、楽園エデンの園を世話させるためだったとされています。人間は神様に似せて創造されたとされ、女性であるイヴはアダムのあばら骨から創造されたそうですよ。

父なる神とアダムの指先

旧約聖書では神様が人間に命をお与えになる際、鼻から息吹を吹き込むことになっているそうです。ですが、ミケランジェロは「鼻からでは絵にならない」と判断し、父なる神がアダムの指先に息吹を吹き込むように変えて描きました。現在では、モナリザと同じく世界中で模写や模倣される絵画の一つでもあります。神様に作られたアダムにはおへそがなかったそうですが、人間として描いたためおへそも描いたのだそうです。ルネサンスの時代は、神様でさえ人間のように力強く描かれた時代でもありました。

二つのシーンを収めてある「楽園追放」

「楽園追放」も日本では良く知られているエピソードの一つですよね。神様は、楽園の果実を食べてよいとしていましたが、「知恵の木の実」だけは食べてはならないと禁じていたそうです。禁断の果実を食べてしまったアダムとイヴは、楽園を追放されてしまいます。右側は、神様に派遣された知識をつかさどる天使ケルビムが、炎の剣を振りかざしてアダムとイヴを追放する様子を描いており、同時に二つのシーンが描かれています。

狡猾な蛇にそそのかされるアダムとイヴ

アダムとイヴが狡猾な蛇にそそのかされ、禁断の果実をまさに食べようとしているところを描いています。地上で一番狡猾な蛇は、まずイヴを唆し神様の命令に背いて禁断の果実を食べるよう勧めました。イヴは食べた後アダムにも禁断の果実を食べるよう勧めます。これは、人間が犯した最初の罪と言われています。

7人の預言者と5人のシビュラ

預言者エゼキエル

天井の両端にある三角形のスパンドレルに挟まれた部分には、旧約聖書の7人の預言者と5人のシビュラが描かれています。預言者とは、神の言葉を託された人のことを差し、旧約聖書の預言書に名前を挙げられた預言者のことを言います。預言者エゼキエルは、4大預言者と言われるうちの一人です。当時、イスラエルの国情が不安定な状態のときに、預言者は地位や名誉に関係なく、神の言葉をそのまま伝えたとされています。

クマエのシビュラ

シビュラとは、古代地中海世界の巫女のことで、神に予言の能力を与えられた女性や女司祭のことを言います。主にギリシア神話に登場する男神アポローンの御言葉を人々に伝える役目を果たしました。ローマ神話に登場するクマエのシビュラは、アポローンから予言の能力と千年の寿命を与えられます。ですが、永遠の若さを願わなかったために年老いていったとされています。クマエはローマで最も尊ばれたシビュラのうちの一人です。

デルフォイの巫女

デルフォイのシビュラは、伝説的な巫女で色々な説があり、人間の男性とニンフとの間に生まれたとする説や、アポローンの妹または娘とする説もあります。女神ガイアから直接予言の能力を与えられたと一説には伝えられているそうです。デルフォイはギリシア最古の神託所で、ギリシャのパルナソス山にあり、アポローンの聖域でもありました。ミケランジェロの描いたシビュラは、女性を超えた存在として描かれており、その後の画家たちに大きな影響を与えました。

諸説あるミケランジェロの制作方法

ユリウス2世は天井画を依頼した際、大きな十二使徒を描かせる予定だったそうですが、ミケランジェロはそれをはるかに超える偉業を成し遂げました。ミケランジェロが天井画を描くときの方法については諸説あるようで、高く組まれた足場で仰向けになり描いたとされる説、立ったまま首を傾けて描いたとされる説があります。どちらにしてもミケランジェロの身体に大きな負担がかかったのには違いなく、天井画が完成したときには「神の如きミケランジェロ」と称賛されたそうです。

天才ミケランジェロの名画をシスティーナ礼拝堂で

いかがでしょうか。システィーナ礼拝堂の天井画を描くことに少なからず抵抗したミケランジェロですが、ルネサンス期を代表するフレスコ画を見事に描きあげました。天井画の「天地創造」だけでも十分に素晴らしい偉業ですが、同じくシスティーナ礼拝堂にある「最後の審判」も、その23年後に取り掛かります。システィーナ礼拝堂を訪れた際は、ルネサンス期らしい人間味のある神様の物語をどうぞお楽しみください。

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