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バーナード・リーチ 〜日本とイギリスの架け橋になった陶芸家

日本の陶芸に多大な影響を与えた一人のイギリス人がいます。j彼の名は「バーナード・リーチ」。日本各地に赴きイギリスのスリップウエアなどの技術を伝え、日本の陶芸に進化をもたらしました。2017年10月18日まで大分県の天領日田資料館で「バーナード・リーチと小鹿田焼展」を開催中で、作品を実際にみることができます。日本と深い繋がりをもつバーナード・リーチがどんな人物でどのように日本に影響をもたらしたかをご紹介します。

幼少のころから日本との縁をもっていたバーナード・リーチ

バーナード・リーチは、香港で生まれたイギリス人です。日本に始めてきたのは幼少期で、約4年間を京都で育ち、そこで日本の歴史と文化を肌と感じることができたのだと思われます。

イギリスに帰国したのは、10歳の時。21歳の時にはロンドン美術学校で詩人・彫刻家の高村光太郎と知り合いました、高村光太郎は日本を代表する彫刻家であり画家でもありましたが、よく知られているのは詩人としての才能で、「智恵子抄」「道程」などの詩集で有名です。

バーナード・リーチは高村光太郎との縁で日本に1909年に再び来日します。その後、東京の上野でエッチング教室を開いて、民芸運動の創始者「柳宗悦」や雑誌「白樺」の同人達と交流をもつようになるのです。

バーナード・リーチと民芸運動

バーナード・リーチは、民芸運動に参加し日本の美術に大いに貢献しました。他に参加した陶芸家には河井寛次郎や濱田庄司などがいます。二人の大胆なデザインの陶芸は、バーナード・リーチの作品にも多大な影響を及ぼしたと思われます。

民芸運動(民衆的工芸運動)とは中心人物の柳宗悦によって発刊された「日本民藝美術館設立趣意書」によって開始されました。暮らしの中で普通に使われてきた日用品の中に美術的な美しさである「用の美」を見出し、それを活用していく日本独自の運動で、現在でも活動が続けられています。

柳宗悦は当時の美術界では、気にも止められなかった日本各地の無名の民衆工芸品の中のある美を見つけ出しこれを世にひろめようと尽力しました。1936年には東京・駒場の自邸隣に日本民藝館を開設しました。蔵造りを思わせる日本民藝館本館は、第二次世界大戦でも焼け残って、戦後も民芸運動の中心拠点なっています。

これに参加したバーナード・リーチも民衆的工芸の美を日本全国に広めるべく各地に赴き陶芸の技術を伝えっていったのです。

バーナード・リーチと小鹿田焼展

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2017年10月18日まで大分県で「バーナード・リーチと小鹿田焼展」が開催中です。バーナード・リーチ展が「天領日田資料館」で開催、小鹿田焼展が「豆田まちづくり歴史交流館(旧古賀医院跡)」で開催中です。

バーナード・リーチが小鹿田焼の里を訪れたのは昭和29年で約3週間滞在して陶器づくりを行いました。リーチは小鹿田焼とその生活、風景を称賛し、小鹿田焼を全国に知らしめることになりました。小鹿田再び訪れたのは10年後、昔来たときから技術や風景が変わっていないこと、「伝統を大切にする心」に変化がなく続いていることに感銘したと伝わっています。この機会にご覧になって時代のムーブメント「民芸運動」を心で感じてみるのもいいと思います。

バーナード・リーチが伝えたイギリスの伝統技法 スリップ・ウェア

バーナード・リーチはイギリスに古くから伝わる陶芸技法も日本に伝えました。代表的なものがスリップ・ウェアと呼ばれる技法です。これは、スリップと呼ばれる白い粘土や鉱石の調合で作られた、「化粧土(エンゴーベ)」を素地の上にかけ、さらに上からスポイトで垂らしたり、筆で描いたり、櫛状の道具で模様を描いたりして自由な発想で絵柄をくつる技法です。

この技術を受け継いだ窯が島根県にある、布志名焼 (ふじなやき)「湯町窯」 です。
かつてこの窯には河井寛次郎氏、浜田庄司氏、バーナード・リーチが訪れました。かれらの民芸運動の影響を受け、バーナード・リーチにイギリスの伝統技法を学び、布志名焼 にスリップ・ウエアの技法を組み合わせた陶芸が生まれました。

化粧土で描き出される「スリップウェア」の独特な模様や、イギリスのガレナ釉に似た布志名焼伝統の「黄釉」による温かみ、ポッテリとした英国陶器のような豊かなラインが陶芸ファンを魅了し、今も地元で根強くつづく人気を得ています。

文化の融合をもたらした陶芸家バーナード・リーチ

日本とイギリスの陶芸文化の融合をもたらしたバーナード・リーチ。民芸活動にも参加し、日本の陶芸美術に深く関わり、日本の陶芸を変えていきました。バーナード・リーチの生きた時代と残された技術はこれからの世代にも伝わっていくことでしょう。

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