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トーマス・マイヤーからボッテガ・ヴェネタを託された若きクリエイティブディレクター、ダニエル・リー (Daniel Lee)

ラグジュアリーメゾンがまた大きく変わります。イタリアを代表するラグジュアリブランドであるボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)のクリエイティブディレクターである、トーマス・マイヤー(Tomas Maier)がブランドを去ることを、親会社のケリング(KERING)が正式に発表しました。トーマス・マイヤーは、現在の、ボッテガ・ヴェネタのステータスを作り上げた、立役者であり、ボッテガ・ヴェネタの顔でもある人物です。経営難に陥っていた、ボッテガ・ヴェネタを、ファッションセレブ御用達の、ラグジュアリーブランドへと昇華させた重要人物であり、ファッション界の重鎮です。ミスター・ボッテガ・ヴェネタであるトーマスがメゾンを去るニュースは、速報で、ファッショニスタの元へ届けられました。トーマスが、ボッテガ・ヴェネタを去るニュースは衝撃でしたが、トーマスから、ブランドを託される、新クリエイティブディレクターにも注目が集まっています。32歳の若きデザイナー、ダニエル・リー(Daniel Lee)が2018年7月1日付けで、ボッテガ・ヴェネタの新たな顔となります。ラグジュアリーブランドを率いる若きデザイナーと、トーマス・マイヤーのこれまでの奇跡に迫ります。

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トーマス・マイヤーの後任のクリエイティブディレクター、ダニエル・リー(Daniel Lee)とは?

32歳の若きデザイナー

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またファッション界に衝撃が走りました。イタリアを代表するラグジュアリーブランドであるボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)のクリエイティブディレクターである、トーマス・マイヤー(Tomas Maier)がメゾンを去ることが正式に発表されました。

このニュースは速報として、2018年6月14日に、ファッショニスタの元へ届けられました。ボッテガ・ヴェネタの救世主であり、ボッテガ・ヴェネタの顔でもあった、トーマス・マイヤーがブランドを去る事実は、ボッテガ・ヴェネタのグッドカスタマーは勿論、世界中のファッションフリークにとって悲報であった事は間違いありません。

ビッグメゾンから、ビッグデザイナーが去るニュースが頻繁に届く、最近のファッション業界。ファッション界が過渡期を迎えていることは、確実です。そして、ボッテガ・ヴェネタも間違いなく生まれ変わります。

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トーマス・マイヤーの後任デザイナーは、若干32歳のダニエル・リー(Daniel Lee)に決定したと、ボッテガ・ヴェネタの親会社である、ケリング(KERING)のフランソワ・アンリ・ピノー(Francois Henri Pinault)会長兼最高経営責任者が発表しました。

しかし、発表された、名前を見て、首を傾げたファッションジャーナリストは、少なくなかったように感じます。

トーマス・マイヤーがボッテガ・ヴェネタがを去ると言う、速報と共に、トーマス・マイヤーの後任デザイナーとして、ビッグデザイナーの名前も浮上していました。

トーマス・マイヤーが創り上げたラグジュアリーメゾンを、殆ど無名の、不安になるほど若いデザイナーが、引き継ぐ事になります。

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しかし、この意外な人選こそ、ケリングの十八番ともいえます。ラグジュアリーなストリートスタイルでグッチを革命的に変えた人物であり、現在のファッション界に於いて最も重要なデザイナーである、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)もキャリアはあるものの、殆ど無名のデザイナーでした。

しかし、アレッサンドロ・ミケーレによる新生グッチは、ヤングセレブレティを中心に爆発的なヒットを記録。
トム・フォードと同等、それ以上にグッチの歴史を大きく変え、成功させた人物として、歴史に名前を残す事は確実と言われています。

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どんな色にも染まっていない、手垢の付いていない、フレッシュなデザイナーで、ラグジュアリーブランドを生まれ変わらせる事こそ、最近の、ケリングの手法のようにも感じます。

事実、ダニエル・リーが、ボッテガ・ヴェネタのクリエイティブディレクター就任を発表した後、ブランドのSNSにかなりのアクセスがあり、新生デザイナーである、ダニエル・リーの名前が、検索ワードとして上位に食い込みました。

つまり、メゾンは、フレッシュなデザイナーを起用した事により、ボッテガ・ヴェネタの注目度を高めるコマーシャル効果と、ヤングセレブレティの興味を煽ったことに成功したともいえます。

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最も早く、影響力のある媒体であるSNS。ビッグメゾンでもSNSの効果は計り知れないほど大きい現在。SNSのアクセス数が、リアルなブランドへの関心度だと見る企業も少なくない今日で、ここ数日で、かなりのアクセス数を記録した、ボッテガ・ヴェネタ。

新生ボッテガヴェネタのスタートを期待する、リアルな反応と数値だと見ても差支えがないように感じます。

セリーヌのレディ・トゥ・ウェアのディレクター

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ケリングが、アレッサンドロ・ミケーレをグッチのクリエイティブディレクターに指名したのが約3年前。

今回のダニエル・リーの起用は、その時に近い、人選であるように感じます。トーマス・マイヤーの創り上げた、ボッテガ・ヴェネタを革命的に変える事を期待して、ダニエル・リーに白羽の矢が立ったように感じます。

ロンドン芸術大学、セントラル・セント・マーチンズでデザインを専攻し、マルジェラや、ダナキャラン、バレンシアガで経験を積み、2012年にセリーヌへ移籍、セリーヌでは、レディ・トゥ・ウェアのディレクターを務めていた実力派です。

無名に近いデザイナーが手掛けるラグジュアリーメゾンに期待

名立たるビッグメゾンで経験を積んできたダニエル・リーですが、自身がヘッドデザイナーとして、コレクションを発表するのは、今回のボッテガ・ヴェネタが初めてです。

ダニエル・リー「ボッテガ・ヴェネタが50年掛けて創り上げたものを受け継ぐ事を非常に誇りに思い、同時に興奮している」と、コメントしています。

更に、ブランドの根本にあるクラフトマンシップ、そしてラグジュアリーという品格を残しつつ、新たなモダニティへとブランドを発展させたいと意気込みを表しています。

全く予想のできない、未知数である、ダニエル・リーのよる新生、ボッテガ・ヴェネタが、いい意味で期待を裏切ってくれる事を期待します。

トーマス・マイヤー(Tomas Maier)が”ミスター・ボッテガ・ヴェネタ”と呼ばれる理由は?

現在のボッテガ・ヴェネタを作り上げたキーマン

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”ミスターボッテガ・ヴェネタ”と呼ぶに相応しい人物である、トーマス・マイヤー(Tomas Maier)。トーマス・マイヤーが、ボッテガ・ヴェネタのクリエイティブディレクターの就任しなければ、ボッテガ・ヴェネタの今のポジションに鎮座する事は、不可能だ事は間違いありません。

トーマス・マイヤーが、ボッテガ・ヴェネタのクリエイティブディレクター就任を拒否していたら、ボッテガヴェネタと言うメゾンの存続自体危うい、状況だっだったように感じます。

ボッテガ・ヴェネタは、”イントレチャート"と呼ばれる、短冊状のレザーのテープを、手で編み込み仕上げる、レザープロダクトをアイコニックにするブランドです。

ハイエンドな、ボッテガ・ヴェネタの手掛けるイントレチャートのプロダクトは、セレブレティの間で高い評価を得ていました。

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50年の歴史を誇るボッテガ・ヴェネタは、ブランドロゴに頼らない、クラフトマンシップ溢れる、モノづくりで、他のラグジュアリーブランドとは一線を画す存在でした。

高度な技術を持つ、イタリアのレザー職人のハンドメイドにより完成する、イントレチャートのレザープロダクトは、その美しさから、使うことが出来るレザーの美術品とも称されました。

上質なレザーを使用し高度な技工により完成する、ボッテガ・ヴェネタのレザープロダクトは、シルクのような滑らかな質感を持ち、世界中のセレブレティを魅了しました。

2001年にグッチグループの傘下となったボッテガ・ヴェネタを再生させた人物

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ハイエンドなレザープロダクトを作る続けるブランドとして、確固たる地位を築き上げたボッテガ・ヴェネタですが、1990年以降は、台所事情は火の車だったようです。

2000年前後には自分の足で立っている事が困難なほど、業績が悪化、2001年にはグッチグループであり、現在の、ケリング(KERING)の傘下に入ります。

ハイエンドなレザープロダクトを看板とする、ボッテガ・ヴェネタは、”カスタマーのイニシャルさえ入ればそれでいい”との広告キャンペーンを1970年代に開始します。

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ブランドロゴに頼らない、ボッテガ・ヴェネタのスタンスは、”上質なプロダクトには説明は要らない”との強いアティチュードと自信のように感じます。

ディスクリート・ラグジュアリーブランドであるボッテガ・ヴェネタは、上質なレザープロダクトのみで勝負してきたブランドです。

そして十八番でもあるイントレチャートは、最早、ボッテガ・ヴェネタのアイコニックであり、ブランドロゴに相当します。

更に、高度なテクニックによって完成されるレザープロダクトを見れば、ブランドロゴなどなくとも、ボッテガ・ヴェンネタのアイテムだと分かるはずだと言う、プライドが、全てのプロダクトからひしひしと伝わってきます。

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クラフトマンシップ溢れるボッテガ・ヴェネタのレザープロダクトは1980年代、ヨーロッパを中心にセレブレティの間で、ムーブメントを巻き起こします。

富裕層の間で、ブランドロゴのない、ノーブルで上質なレザープロダクトが揃う、ボッテガ・ヴェネタのアイテムが、トレンドとなったのは当然ともいえます。

順風満帆に見えた、ボッテガ・ヴェネタですが、1990年以降、不穏な足音が近づいてきます。ブランドが急速に失速した要因は、創立者がブランドから離れた事大きな要因です。

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1990年代半ばに創業者のゼンジアーロとタッデイ夫妻が、ボッテガ・ヴェネタの経営から退きます。

新たな経営陣により引き継がれた、ボッテガ・ヴェネタは、今までのブランドロゴのない、ミニマムなレザープロダクトのイメージを払拭すべく、ブランドロゴを押し出したデザインのプロダクトを発表しました。

今までのイメージを変えようとした、大胆な革命は失敗に終わり、ブランドは破綻の瀬戸際に立たされます。

ボッテガ・ヴェネタに救済の手を差し伸べた人物が、当時のグッチグループの総裁である、ドメニコ・デ・ソーレとグッチのクリエイティブディレクターである、トムフォードでした。

トム・フォードにより、2001年にボッテガ・ヴェネタのクリエイティブディレクターに任命

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瀕死の状態だったグッチを、見事、復活させたトム・フォードは、当時ファッション界のスーパースターでした。

グッチグループもトム・フォードには絶大な信頼を寄せており、トム・フォードのマインドが、グッチグループに反映されていたと言っても過言ではありませんでした。

ボッテガ・ヴェネタをラグジュアリーブランドへと昇華させるためには、絶対的な、クリエイティブディレクターが必要だと考えたトム・フォードは、様々なラグジュアリーブランドを手掛けてきた、トーマス・マイヤーを、2001年に、新生、ボッテガ・ヴェネタのクリエイティブディレクターに任命します。こうして、ボッテガ・ヴェネタは、ラグジュアリーブランドへと着実に歩き始めます。

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トーマス・マイヤーはブランドの、高い技術力とクラフトマンシップ溢れる、モノづくりのスタンスをそのままに、ブランドのステータスを向上させるべく、様々なアプローチでブランドを活性化させます。

アクセサリーに特化したラインのスタートや、ヤングセレブレティを顧客に取り込む、キャッチーなレザープロダクトも、トーマス・マイヤーの考えにより誕生しました。

トーマス・マイヤーはブランドのクリエイティブディレクタとして、当時のトム・フォードと同じく、店舗設計や広告まで、ボッテガ・ヴェネタのクリエイティブな面に関わる全ての権限を持っていました。

イントレチャートのブラシュアップ

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トーマス・マイヤーが最初に行った事は、ボッテガ・ヴェネタのロゴアイテムの廃止と、イントレチャートによるアイテムのブラッシュアップでした。

ボッテガ・ヴェネタのアイコニックでもあるイントレチャートの更なるレベルアップに力を注いだ、トーマス・マイヤーは本来のボッテガ・ヴェネタの姿を取り戻す事に成功、更にアーバンで、ノーブルな雰囲気をブランドに与える事にも成功しました。

かつての、ボッテガ・ヴェネタのカスタマーにとっては懐かしく、ヤングセレブレティにとっては新鮮に映る、インチレチャートのレザープロダクトは、様々なファションメディアでピックアップされた影響もあり、ボッテガヴェネタのイントレチャートのプロダクトは、幅広い世代の富裕層のステータスシンボルとして復活します。

2005年にプレタポルテラインのローンチ

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トーマス・マイヤーのボッテガ・ヴェネタに於いて最も大きな功績は、トータルラグジュアリーブランドへと昇華させた事であるような気がします。

2001年以降様々なアプローチにより見事復活を果たした、ボッテガ・ヴェネタですが、トーマス・マイヤーは、クリエイティブディレクターに就任した時点で、ボッテガ・ヴェネタのプレタポルテラインの発表をイメージしていたようです。

トーマス・マイヤーの手により順調に売り上げを伸ばしていったボッテガ・ヴェネタは、2005年に遂に念願のレディースのプレタポルテラインをランウェイで発表します。

レザープロダクトをメインとしていた、ボッテガ・ヴェネタにとって、プレタポルテも、ランウェイコレクションは、初めての経験です。

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2005年にレディースコレクション、翌年の2006年には、メンズのランウェイコレクションをミラノで発表しています。

同年には、ブランド初となるジュエリーコレクションも発表し、ラグジュアリーブランドとして揺ぎ無いステータスを築き挙げます。

トーマス・マイヤーは17年間ボッテガ・ヴェネタのクリエイティブディレクターとして、ブランドを支えてきた功労者です。

スターデザイナーであり、ファッション界の重鎮である、トーマス・マイヤーの今後もファッションフリークにとって気になるところです。

シグニチャーブランドを持つ、トーマス・マイヤーですが、既にビッグブランドのデザイナーの話がまとまっているとも、囁かれています。

トーマス・マイヤーによる最新のボッテガ・ヴェネタのコレクションは?

ニューヨークで発表した、アーバンなニューヨーカースタイル

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トーマス・マイヤーによる2018‐19年秋冬のボッテガ・ヴェネタのコレクションは、ニューヨークで開催されました。

レディースと同時にマンハッタンで発表される、ボッテガ・ヴェネタのランウェイコレクション。ボッテガ・ヴェネタのランウェイショーがニューヨークで行われるのは、今回が初めての試みです。

ボッテガ・ヴェネタのニューヨーク店オープンを記念して行われた、ニューヨークコレクションですが、ルックもなんとニューヨーカーがテーマです。

自由と刺激を求め、恐れることなく果敢にチャレンジする若き、ニューヨーカーをイメージしたコレクションは、アーバンで刺激的なワードローブや、ルックが登場しました。

モダンでありながらノスタルジーが漂うルック

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鮮やかなカラー同士の組み合わせも新鮮だった今回。赤のテーラードジャケットに、目の覚めるような黄色のパンツを合わせるルックは、モダンで刺激的ですが、どこかノスタルジーが漂います。

大都会ニューヨークで戦う、若きニューヨーカーには、挑戦的なほど、アグレッシブルなルックがよく似合います。

オレンジのタイトなスーツのインナーには、アニマルパターンのシャツを合わせる、ルックもモダンなのですが、少し懐かしさが漂います。

トーマス・マイヤーがイメージするニューヨーカースタイルは、現在のユースカルチャースタイルをメインとしたスタイリングではなく、洗練された、スーツやテーラードジャケットを粋に、デイリーに着こなす、ヤングセレブレティのように感じます。

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アニマルパターンが、様々なアイテムに用いられていた、今回のボッテガ・ヴェネタのコレクション。アニマルパターンのインパクトの強い、フライトジャケットに、トラックパンツを合わせるスタイリングは、トレンドのユースカルチャースタイルなのですが、やはりどこかクラシカルでノーブルな雰囲気が漂います。

フライトジャケットもトラックパンツも、ジャストサイズをピックアップし、スマートに着こなしているルックが、所謂ユースカルチャースタイルとの大きな違いのように感じます。

ピックアップしているアイテムや、スタイリングは、ユースカルチャールックなのですが、圧倒的にノーブルに仕上げるテクニックは流石は、ファッション界の重鎮である、トーマス・マイヤーです。

ボッテガ・ヴェネタが魅せるニューヨーカーのリアルクローズスタイル

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得意のダークトーンをベースにしながらも、鮮やかなカラーがアイテムやルックとして登場した、今回のボッテガ・ヴェネタのコレクション。ダブルブレステッドのタキシードから、タイガーパターンのフライトジャケットにトラックパンツを合わせたルックまで、幅広いルックが登場しましたが、”ニューヨーカースタイル"と言うカテゴライズからはみ出したルックは一つも見当たりません。

ファション界の重鎮であり、ミスター・ボッテガ・ヴェネタである、トーマス・マイヤーが手掛けるこコレクションなので、ノーブルでリュクスなスタイルは当然ではあるのですが、ここまでアーバンでノスタルジーが漂うコレクションは珍しいように感じます。

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モダンで刺激的なアイテムが多いのですが、タウンユースに最適なアイテムで構成されていたあたりも今回のコレクションの特徴です。

ボッテガ・ヴェネタが創り上げるニューヨーカーのデイリーウエアをランウェイコレクションで発表した粋なファッションショーでした。

トーマス・マイヤー(Tomas Maier)とは?

ドイツ生まれのデザイナー

トーマス・マイヤー(Tomas Maier)は、1954年生まれのデザイナーです。ドイツ生まれのデザイナーですが、国籍は、オーストラリア。建築家一家に生まれた、トーマス・マイヤーは、シャンブル・サンディカル・ド・ラ・クチュール・パリジェンヌ(パリクチュール協会付属モード学校)へ入学する為に、パリへ渡ります。

卒業後は、フランスやイタリアを中心に、様々なデザイナーのアシスタントを経験します。ソニアリキエルで8年間、メンズラインであるリキエル・オムのデザイナーとして活躍し、エルメスへ移籍。約9年間、エルメスで、レディースのプレタポルテや、レザーグッズやアクセサリーのデザインを手掛けます。

1998年にシグネチャーブランドをローンチ

1998年にシグネチャーブランドである、”トーマス・マイヤー”をローンチし、コレクションをスタートさせます。

自身のブランドに集中する為に、1999年に全てのブランドと契約を解除し、フロリダに移ります。

2001年に、自身のブランドを継続しながら、ボッテガ・ヴェネタのクリエイティブディレクターとして、グッチグループへ迎え入れられます。

トム・フォードからの強いラブコールがあり、グッチグループへ入社、同時に、トムフォードにより、クリエイティブディレクターに指名されます。

1600億円ブランドへと成長

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トーマス・マイヤーは、ボッテガ・ヴェネタのクリエイティブディレクターとして活躍しながらも、自身のブランドを継続する多忙な日々を17年間送りました。

トーマス・マイヤーは10年間で800パーセント以上、ボッテガ・ヴェネタの収益を増加させ、2018年の年商を、1600億円規模にまでブランドを成長させました。

2018年にユニクロとのコラボレーションにより、リゾートウエアを発表し話題となりました。ユニクロとコラボレーションを行った事で、トーマス・マイヤーの名前は、日本でかなり知名度を上げています。

ボッテガ・ヴェネタの現在と未来

ファッション界の重鎮から若きデザイナーに託される”ディスクリート・ラグジュアリーブランド”

瀕死状態だった、ボッテガ・ヴェネタを救った、救世主である、トーマス・マイヤー。トーマス・マイヤーは、一つのラグジュアリーブランドを救っただけではなく、ボッテガ・ヴェネタを通して、”ディスクリート・ラグジュアリーブランド”と言うジャンルを確立させた人物です。

つまり、ファション界に新たなラグジュアリーのカタチを創り上げた人物でもあります。

控えめでリュクスなラグジュアリーブランドという意味を持つ、ディスクリート・ラグジュアリーブランドは、トーマス・マイヤーが復活させた、ボッテガ・ヴェネタ以降、富裕層にとっては欠かせない、カテゴリーの一つとして定着しています。

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トムフォードがグッチを復活させたように、見事、ボッテガ・ヴェネタをラグジュアリーブランドへと昇華させた、トーマス・マイヤーは間違いなく、ボッテガ・ヴェネタを蘇らせた人物です。

ミスター・ボッテガ・ヴェネタからビッグメゾンを託された、32歳の若きデザイナーである、ダニエル・リー。

殆ど無名の若きデザイナーがビッグブランドに革命を起こす、例えるなら、アレッサンドロ・ミケーレによる新生グッチのような、衝撃を、ボッテガ・ヴェネタにも期待してしまいます。

完全なる未知数である、ダニエル・リーが手掛ける、ボッテガ・ヴェネタに関して、今後、否定的な意見が上がることは、少なくないように感じます。しかし、今までとは全く違った表情のボッテガ・ヴェネタが登場する事は確実です。

トーマス・マイヤーが創り上げた、ディスクリート・ラグジュアリーブランドのボッテガ・ヴェネタを守るだけの、保守的なデザイナーではなく、自分の色に染めていく、アグレッシブルなデザイナーが今、老舗ラグジュアリーブランドには最も必要な気がします。

INTRODUCTION of THE WRITER

hansu719
name. hansu719
ショップバイヤー、スタイリストを経てフリーライター兼シンガーソングライターが生業です。ハイブランドからストリートstyleまでラグジュアリーな香りのするstyleが好みです。

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