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チュードル(TUDOR)とは? ロレックス唯一の兄弟時計ブランドの魅力に迫る

時計好事家ならチュードルと聞けばロレックスを連想される方が多いかと思います。世界で最も有名な時計ブランドであるロレックスの唯一兄弟ブランドのチュードル。マニュファクチュールで仕上げるロレックスと違いムーブメントは既製品を使いながらも、ロレックスのパーツを使って組み上げられるハイスペック時計ブランド。ロレックスの兄弟ブランドを名乗るだけあり、時計好事家にも多くのファンが存在します。”ロレックスの兄弟ブランドと言う”大看板を外しても魅力溢れるチュードルに今回は迫ります。

チュードル(TUDOR)とは?

ロレックスの創業者が立ち上げた紛れもない兄弟ブランド

チュードルという時計をご存知でしょうか?チュードルと聞いてロレックスを連想された方は、時計に造詣が深い方であり、ロレックスにも関心が高い方かと思います。ロレックスとチュードルは切っても切れない関係があります。

チュードルはロレックスの唯一の兄弟時計ブランドです。

ここで、チュードルの歴史について触れさせていただきます。チュードルは1930年にハンス・ウィルスドルフ氏によって設立された時計ブランドです。ハンス・ウィルスドルフ氏はご存知ロレックスの設立者。イギリスでのロレックスの市場拡大を目的として設立されたブランドで、ロレックスの廉価版として産声を上げました。

ラグジュアリーブランドの”セカンドライン”をイメージしていただければ分かりやすいかと思います。しかし時計ブランドでセカンドラインを作る発想は流石は、経営者として手腕を振るったハンス氏です。

1920年代から30年代はロレックス社にとって目まぐるしい進化を遂げた時期でもあります。世界初の防水時計を発表し、その腕時計を付けたイギリス人女性スイマーである”メルセデス・グライツ女史”がドーバー海峡を渡り切ったニュースが新聞を賑わせたのが1927年。

世界初の自動巻きムーブメント”パーペチュアルムーブメント”を開発したのが1931年。

ロレックスの名前がイギリスを中心に富裕層に浸透していた時期でもあります。セレブレティーを中心とした時計好事家の間では”水に強い頑丈な腕時計”として既に人気の時計でありましたが、一般的にはそれ程なじみ深い時計ではなかったロレックス。

ロレックスの生まれ故郷でもあるイギリスで、まずは絶対的な知名度を浸透させることをハンス氏は思いつきます。

チュードル(TUDOR)はロレックスの市場拡大の為に生まれたブランド

”価格を抑えたロレックス”それがチュードルのコンセプト

ロレックスが一般的に浸透しなかった理由は金額です。今でも高級腕時計の代名詞であるロレックスですが、1930年代は今以上に高価な時計でした。今のように情報が簡単に得られる時代ではない1930年代。手の届かない”高嶺の花”に興味を持つ人が居るはずもありません。

そこでハンス氏は価格を抑えたロレックスを作る事を思いつきます。機械式時計であり、マニュファクチュールブランドであるロレックスは一番高価であるパーツは自社ムーブメント。

ハンス氏は自社ムーブメントから、既製品の汎用ムーブメントのETA(エタ)社のムーブメントを搭載したロレックスを作る事を思いつきます。

これがチュードルの誕生です。

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チュードルは自社ムーブメント以外の文字盤やオイスターケースはロレックスのモノが使われています。ロレックスのパーツをふんだに使用した腕時計としてチュードルはイギリスの腕時計市場を賑わせます。

ロレックスの王冠マークの代わりに”バラの紋章”をトレードマークとしました。このバラの紋章はイギリスの王室である”チューダー家”をイメージしての事。”チューダーローズ”と呼ばれるバラの紋章の入った時計はイギリスで爆発的なヒットを記録します。

イギリスでは最も知名度の高いエンブレムである”チューダーローズ”をトレードマークとすることで、チュードルはイギリス国民に浸透し愛されることになります。これもハンス氏の目論見通りです。

現在ではバラの紋章から盾へとトレードマークが変更になっています。チュードル好事家の間ではバラのマークのチュードルウォッチのアンティークは高値で取引されています。
アンティークウォッチが高値で取引されるあたりも、流石は、ロレックスの兄弟ブランドです。

チュードル(TUDOR)トレードマークが変化したワケとは?

コスト削減の可能性が高い

ロレックスのクラウンエンブレムのようにチュードルもバラのエンブレムがイギリスでは定着してきた1960年代。登場から30年でイギリス国内に留まらず、世界中の時計好事家の間でその名を広く知らしめたチュードル。

チュードルは1970年からバラのエンブレムから盾のエンブレムに変更します。ブランドイメージもあるトレードマーク。特に腕時計の世界ではエンブレムは時計かなり重要です。ある意味、ブランドロゴよりも重要も言われています。

エンブレムの変更には創立者ハンス氏の死が影響しています。ロレックスの創立者でもあるハンス氏に意向がロレックス以上に強かったといわれるチュードル。チュードルのエンブレムである”チューダーローズ”にこだわったのもハンス氏の強い希望だったといわれています。

しかし、文字盤に繊細なバラのエンブレムを描くには時間とコストがかかります。本家であるロレックスのクラウンエンブレムよりもコストのかかる、バラのエンブレムを継続するには、流石に難しいと判断、盾のエンブレムに変更されたといわれています。

今現行のチュードルにもこの盾のエンブレムが継承されています。現在では”チュードル=盾”のエンブレムがすっかり定着しチュードルのトレードマークとなって親しまれています。

チュードル(TUDOR)が現在も生産されているワケ

チュードル(TUDOR)自体が魅力的な時計ブランドだから

イギリスでのロレックスの知名度を向上するために生まれたチュードル。今最も有名な時計ブランドとなったロレックスには、チュードルを現在も存続させる意味はありません。

しかし現在もチュードルは新作を発表し続けています。その理由はチュードル自体が魅力的な時計ブランドだからです。

ロレックスの十八番であるオイスターケースを発表し、”堅牢な防水時計”のイメージが富裕層に浸透します。そして50年代にはロレックスを代表するスポーツモデルであるエクスプローラー1やサブマリーナが誕生します。

大ヒットを記録したロレックスのスポーツモデルの甲斐あり、”高級スポーツモデルを扱う腕時計ブランド”のイメージが定着します。

ロレックスは”ラグジュアリースポーツウォッチ”をリリースするパイオニアとなります。

既に60年代にはロレックスの知名度は高まり、世界中のセレブレティーのステータスシンボルとなっていました。

創立者であるハンス氏が死去した事を区切りとして、チュードルの生産はストップするという噂もありましたが、チュードルには既にかなりのファンがついていました。

”ロレックスが買えないからチュードルを買う”と言った時計好事家やヤングセレブレティーも多かったことは事実ですが、ロレックス愛好家や、高級時計の好事家がチュードルに興味を示しました。

ムーブメントは既製品の汎用ムーブメントながらパーツはロレックスという特異な時計は”マニア心”を大いに刺激しました。

言葉はあまりよくないですが、ロレックスのオーナーから見れば、所謂”B級品の面白さ”であり、本家が認めた類似品と言ったところでしょうか?

ウォーホルの作品の”サンデー・B・モーニング”作品に近い感覚の当時のチュードルの腕時計は中身が違うだけのロレックスそっくりのモデルが数多く存在します。

特に”サブマリーナ”はネームのそのまま使われています。ムーブメントの違いだけで外見は殆ど同じです。

ロレックスサブマリーナを所有するオーナーが”洒落”や”遊びの腕時計”として身に着け、大ブレークを果たします。一見するとロレックスサブマリーナなのですが、エンブレムが違う。ウィットに富んだ”セレブの遊び”としても粋です。

アンティークのチュードルの腕時計は藤原ヒロシ氏等、著名人が着用した事により、ファッショニスタやヤングセレブレティーの間で大ブレークを果たし、現在でもかなりの金額で取引されています。

汎用ムーブメントのチュードルですが、粗悪な既製品を使用しているワケではありません。腕時計としてはかなり優れたアイテムです。

ヤングセレブレティーが高級腕時計の入門としてチュードルを購入することも多いと聞きます。

チュードル(TUDOR)の現在の評価は

自社ムーブメントの開発により時計ブランドとして評価は高まる一方

ロレックスの兄弟ブランドであり、ロレックスの廉価版として誕生したチュードルですが、現在は”ロレックスの”という冠がなくても成立する程の人気を誇っています。

1990年頃にはチュードル独自のデザインの腕時計を、矢継ぎ早に発表し新たなチュードルファンを獲得しています。

汎用ムーブメントであるETA(エタ)社のムーブメントを搭載していることでも有名なチュードルですが、2015年には念願の自社ムーブメントの開発に成功しました。

これはチュードルにとって、本格派腕時計ブランドとしての大きな一歩となりました。
自社ムーブメントである”MT5602”は70時間のパワーリザーブを誇るクロノメーター公認ムーブメントです。
チュードルの開発した自社ムーブメントは世界的に見ても高品質なムーブメントであることは間違いありません。

本家ロレックス譲りの堅牢な作りの自社ムーブメントは世界の時計好事家が注目をしています。

本家ロレックスにはないブロンズケース

2016年にチュードルが発表した新作が世界中の時計好事家やセレブレティーの間で話題となりました。
モデル名は”ヘリテージ・ブラックベイ・ブロンズ”。ヘリテージ・シリーズとは過去の名作を復刻させたモデルの事。ヘリテージ・リーズはチュードルの人気のラインナップです。

2016年のバーゼルフェアーで絶賛されたもモデルはヘリテージ・シリーズのブロンズバージョンです。つまり、ケースが銅製。

ブロンズケースは、本家ロレックスにも現行ではラインナップされていません。経年変化の楽しめるブロンズ製のケースのダイバーズウォッチを発表したチュードル。しかもサイズは43ミリとビッグケース。

ブロンズのダイバーズウォッチで有名な”パネライ”を彷彿させるタフなルックスの”ヘリテージ・ブラックベイ・ブロンズ”はヤングセレブレティーを中心に話題沸騰。今最も注目されているチュードルウォッチです。

チュードル(TUDOR)の現行の人気モデルは?

ヘリテージ・ブラックベイ

チュードルの中で断トツの人気を誇るヘリテージ・ブラックベイ。ロレックスのサブマリーナのデザインを受け継ぎ誕生したダイバーズウォッチ。発売当初はロレックスと同じ”サブマリーナ”の名称でした。

アンティークの”チュードル・サブマリーナ”は今でも時計好事家の間ではかなり人気の高いモデルです。特にバラのエンブレムのサブマリーナは驚く程の高額で取引されています。

チュードルの人気モデルサブマリーナを復刻させ、さらにはアップグレードしたモデルが、ヘリテージ・ブラックベイです。

チュードルの自社ムーブメントを搭載したヘリテージ・ブラックベイは当時のチュードルサブマリーナよりも精密性に優れています。勿論クロノメーター公認。
41ミリケースの200メートル防水です。

チュードルは正規代理店が日本にない為、価格は前後しますが、32万円前後が相場です。

ヘリテージ・ブラックベイ・ブロンズ

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ブラックベイの中でもブロンズケースに収まったその名も、ブラックベイ・ブロンズは世界的に注目を集めています。ブロンズケースに収まったダイバーズウォッチはタフで精悍です。

セレブレティーの愛用も人気を加速させている要因かと思います。スレンレスのブラックベイよりも大型のケースの43ミリケースも存在感があります。

ビッグサイズのブロンズケースにビンテージ加工のレザーストラップが、アンティークで堅牢な雰囲気を醸し出しています。タフな男の腕に似合うダイバーズウォッチです。

ムーブメントは勿論”cal.MT5601”の自社ムーブメント搭載。ブラウンの文字盤がビンテージのGMTマスターを彷彿させてくれます。

200メートル防水の本格派ダイバーズウォッチです。価格は42万円前後です。ブロンズのダイバーズウォッチをリリースした”パネライ”のブロンズケースが100万円ほどの価格だったことを考えると、自社ムーブメント搭載でこの価格は、かなりお値打ちです。

ヘリテージ・ブラックベイ・ダーク

2016年に発表された新作モデルです。オールブラックの”ブラックベイ”でその名も”ブラックベイ・ダーク”ケースからブレスレットまで、すべて”真っ黒”のダイバーズウォッチのブラックベイ・ダークは、バーゼルフェアーでも異彩を放っていました。

ラグジュアリーブランドの時計のようなグラマラスでモードな雰囲気が漂う1本です。オールブラックの時計は一歩間違えるとチープになり勝ちですが、チュードルなら問題なし。ドレッシーな雰囲気を纏った精悍な腕時計に仕上がっています。

モードなスタイルからドレッシーなスーツスタイルとの相性も抜群です。

41ミリケースの200メートル防水、ムーブメントは”cal.MT5602”の自社ムーブメントです。価格は40万円前後です。

ヘリテージ・クロノグラフ

メンズスポーツウォッチとして人気の高いクロノグラフウォッチ。チュードルにはクロノグラフモデルのラインナップは存在します。

”ロレックスデイトナ”とは一線を画した、レトロな雰囲気の”ヘリテージ・クロノグラフ”チュードルが70年代にリリースした手巻きクロノグラフモデルを自動巻きで復刻させた腕時計です。

ノスタルジックな雰囲気がアンティークウォッチのようです。41ミリケースの150メートル防水です。ムーブメントは自動巻きの汎用ムーブメントを搭載したチュードルらしい1本です。

価格は30万円前後です。エタ社のムーブメントを搭載したモデルとはいえ、クロノグラフウォッチが30万円前後はかなりお値打ちです。

ヘリテージ・レンジャー

エクスプローラー1を彷彿させるシンプルなアナログ3本針のヘリテージ・レンジャー。レンジャーはサブマリーナ同様に70年代のチュードルのコレクションの中で人気の高かったモデルです。

カレンダーさえない、時間を刻むことだけに特化した、ストイックな機能と端正なルックスでヤングセレブレティーからの人気の高いモデルです。

現行ではなくアンティークのエクスプローラー1を彷彿させる、丸みの帯びた数字のインディックスも人気の秘密です。

復刻モデルは41ミリのビッグケース。より堅牢さが増しタフな雰囲気です。150メートル防水に自動巻きムーブメント搭載。ムーブメントは汎用ムーブメントですが、エタ社の精密性の高いモデルです。

価格は25万円前後とかなりお値打ちです。

チュードル(TUDOR)は本格派機械式時計としても高評価

コストパフォーマンスの高さが時計好事家から絶賛

ロレックスの知名度のアップの為に誕生したチュードルですが、今ではチュードルの時計を絶賛する時計好事家も確実に増えてきています。

ロレックスの兄弟ブランドという大看板はもう既に、チュードルには必要ありません。自社ムーブメントの開発や、スタイリッシュなデザインで世界中から注目を集めるチュードル。さらなるニューモデルに、時計好事家も興味津々です。

チュードルがコストパフォーマンスの高い、本格派腕計ブランドであることは疑う余地もありません。チュードルの動きから今後も目が離せません。

INTRODUCTION of THE WRITER

hansu719
name. hansu719
ショップバイヤー、スタイリストを経てフリーライター兼シンガーソングライターが生業です。ハイブランドからストリートstyleまでラグジュアリーな香りのするstyleが好みです。

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