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ダイヤモンド誕生秘話 『 母はキンバーライト、兄弟はガーネットだった 』

硬くて傷つきにくい、ジュエリーとして最高の輝きを見せてくれるダイヤモンド。あの美しいダイヤモンドがどのように生まれて来たのか、"ジュエリーになる前のダイヤモンド原石”出生の秘密をおさらいしてみましょう。

宝石の中の宝石ダイヤモンド。

そんなキング・オブ・ジェムストーンであるにも関わらず、その成分が実は【炭素】。

早い話が原料は【炭】と同じである、という事実を知ったときの衝撃といったらありませんでした。
皆さんはいかがだったでしょうか。

その証拠にもう10年くらい前から、大切な人やペットの遺骨(あるいは髪の毛)から合成ダイヤモンドを製作しますというサービスがあり、なんとそのダイヤモンドを、好みのジュエリーに仕立ててくれるんです。

人の手で人工的にダイヤモンドが生まれる条件を作って、炭素から人為的にダイヤモンド結晶を生み出す『超高温圧縮』。
なんだか魔法みたいな技法ですよね。

今回は、そんなダイヤモンドの誕生の瞬間をまとめてみたいと思います。

ダイヤモンドは、マントルで生まれマグマに混ざって噴出した

私たちが普段目にしているダイヤモンドは、約数億年〜35億年前、地表から150Kmほどの地下深くにあるマントルという地層内で、1500℃もの高温と6万気圧という圧力の中で偶然炭素が結合して生まれました。

こうしてできたダイヤモンドは数億年前の火山活動によって地球内部からマグマに混ざって地表近くまで一気に噴き出してきます。急速に冷却されることで、我々が普段目にするダイヤモンドとなるのです。

地表に吹き出してきたものが、キンバーライトと呼ばれる

ダイヤモンドを抱えたまま冷えて固まったマグマは、キンバリー岩またはキンバーライトと呼ばれます。名前の由来は、南アフリカの有名なダイヤモンド鉱山である、キンバリー鉱山からきています。キンバーライトはかんらん石と蛇紋石を主体とする超塩基性岩で、しばしば金雲母・パイロープガーネット・輝石・チタン鉱石を伴います。このためダイヤモンド鉱山では、ガーネットが出てくるとダイヤモンドが出る可能性が高いとされ、目印のように扱われています。

余談ですが、ダイヤモンドに限らず宝石を含んでいる岩石のことを、母なる石という意味で【母岩】と呼びます。その宝石の生まれ育った環境の情報ですから、実はとても重要なものなんです。産地が限られている宝石なんかだと、原石に詳しいプロなら母岩を見るだけで産地を推定できる、とまで言われています。

キンバーライトを探せ

#laurasia 😉 #pangaea

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どんなマグマでもキンバーライトになるのでしょうか?
(日本にも火山がいっぱいある。探せばキンバーライトがあるかも…ひょっとしたらダイヤモンドが見つかるんじゃ?!)
と誰もが考えますよね。

残念ながらキンバーライトは、大陸奥地の楯状地と呼ばれる極めて古い地質にしか見つかっていません。この謎を追求していくと、なんと大陸移動説に話が行き着きます。一粒のダイヤモンドに壮大な地球のスペクタクルを感じますね。

そののち先カンブリア時代になってから、マントル上部に形成された揮発性成分の多い超塩基性マグマが噴出して円筒状に固まり、ダイヤモンド(キンバーライト)パイプと呼ばれる鉱床となりました。

いっぽう日本は比較的新しい地質のため、キンバーライトは存在しないと言われています。キンバーライトがないということは、ダイヤモンドがないということに等しいのです。

ダイヤモンドは日本でも発見されていた

これまで日本には、ダイヤモンドが産出する可能性がほぼゼロと言われてきました。

ところが、2007年のニュースによると、愛媛県四国中央市産出のかんらん岩から、1μm程度の極めて微小なダイヤモンドの結晶が発見されたのです。

顕微鏡レベルのためジュエリークオリティのダイヤモンドにはほど遠い話ですが、この発見によって、キンバーライトに混ざって産出する以外の方法でも、ダイヤモンドが地表付近に噴出する可能性が出てきたわけです。

詳しい研究はこれからですが、もしかするとダイヤモンドの新たな産地の発見に繋がるかもしれませんね。

主役としても脇役としても、ジュエリーにはかかせない存在のダイヤモンド。たとえ小さくても、強く光を放つその美しい輝きは、見ているだけでも元気が湧いてきます。

その力強さの源は、煮えたぎるマントルの中で生まれ、マグマとともに地上に噴き出してきた、その激しい生い立ちからくるのかもしれませんね。

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Y.m
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