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スパイスと蜂蜜の融合したパン・デピス|かつてのフランス王妃もハマった伝統菓子の魅力とは

フランスの伝統菓子として知られているパン・デピスは、クリスマスシーズンだけでなく、いまや美容や健康を重視する人々に一年中愛されているエレガントフード。材料や作り方など、その根本的なスタイルが失われないまま、今もなお受け継がれていることがその証です。フランス王妃のお気に入りでもあったというパン・デピスのこと、少しのぞいてみましょう。

パンデピスの歴史

パン・デピスとは、「スパイスのパン」、「香辛料入りのパン」という意味です。
小麦粉(ライ麦粉)にスパイスや蜂蜜を混ぜ込んで焼いたお菓子のことをさします。

生まれははるか昔、10世紀頃の中国だといわれています。それが、11世紀頃に十字軍を通してヨーロッパに伝えられたようです。
初めは必ずしもスパイスが入ったものではなかったパン・デピスは、ヨーロッパへの伝播の過程でそれらが加えられていったとされています。

やがてフランスにも伝わり、パリではパン・デピスの市が開かれるとともに、フランス各地で製造されるようになります。シャンパーニュ地方で盛んになり、ついにはフランス王・アンリ4世に公認されたというギルド(同業者組合)が設立されました。

現在のフランスではブルゴーニュ地方、アルザス地方のパン・デピスがよく知られ、イギリスでは「ジンジャーブレッド」として親しまれています。

アルザス地方では、12月・クリスマスのシーズンになると、町中のパティスリーに数多く並びます。町の人々がクリスマスプレゼントにパン・デピスを買いにやってくるからです。

この習慣は、アルザス地方のある病院が、患者に贈ったクリスマスプレゼントが始まり。
スパイスはその昔、貴重な薬として扱われており、砂糖もまだヨーロッパに届いていなかったため、滋養と栄養たっぷりの蜂蜜の入ったお菓子が、病気で苦しむ人々にとって一番クリスマスプレゼントでした。

その出来事があってから、アルザス地方のクリスマスにはパン・デピスをプレゼントする習慣ができたと言われています。12月のアルザス地方のパン・デピスには、モミノキの蜂蜜が材料に使われているそうです。

フランス王妃もハマったクセになる独特の風味

シャルル7世(中世のフランス王)の妻、アニエスはパン・デピスを次のように表現しました。

「食べ飽きることがない」

この一言に尽きる、といわんばかりのシンプルな表現。
スパイスがふんだんに使用されたパン・デピスは、組み合わせるスパイスの種類によって風味や味わいが変わるので、作り手によって異なる味を楽しめるのが魅力です。

また、ドライフルーツ、ナッツなどが入ったものもあります。その甘みがスパイスとまじわり、融合することによってまた違った顔になる独特の伝統菓子、それがパン・デピスなのです。

コーヒーや紅茶に合うだけでなく、チーズとともにワインのおつまみにもなるパン・デピスは、様々なテーブルシーンにおいて人々を魅了します。パーティーの席にさりげなく置いておきたいお洒落フードですね。

かくし味としての楽しみ方

ベルギー・フラマンド地方の伝統料理の1つに、「牛肉のビール煮」という料理があります。それは、煮込みの途中にパンデピスを投入し、少しとろみがついたところで仕上げるというレシピ。

フランス料理でよく見かける料理にもなっており、パン・デピスに含まれたスパイスがほどよいパンチをきかせ、蜂蜜もまたコクをかもし出す名脇役となっていて、牛肉との相性の良さを感じる一品です。

様々なスタイルのパン・デピス

パン・デピスには、色々な形やアイディアをこらしたものが売られています。
フランスには量り売りをするほど大きなものや、クッキータイプのかためで小さなもの、アイシングで可愛くデコレーションされたものなどがあります。

材料にも素敵なアイディアが練りこまれ、ほっこりとした栗の甘さがやさしいアクセントのもの、チョコレートでたっぷり贅沢にコーティングされたものなど、そのバリエーションは広がるばかりです。

国内でも、色々なパン・デピスをパティスリーやブーランジェリー、ワインを販売しているお店などで購入することができます。

Saji - 大阪

Avranchesguesnay - 東京

OHAYO Biscuit - 京都

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まとめ

パン・デピスは、日本ではクリスマスシーズンに限らず、年中を通して親しまれつつあります。ドライフルーツやナッツを使っていたり、砂糖ではなく蜂蜜を材料にしていることから、高い美意識を持つ人々のおもたせとしても選ばれているパン・デピス。
その味わいだけでなく、健康・美容に役立つ栄養を兼ね備えたヨーロッパの伝統菓子は、これからも永く人々に愛されてゆくに違いありません。

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SAI
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