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オペラ「魔笛」の魅力を徹底解説!

数あるオペラ作品の中でも人気のある演目の一つであるモーツアルト作曲の「魔笛」。モーツアルト自身が「最後にもう一度魔笛が聴きたい」と切に願った渾身の作品であると共に、老若男女が安心して楽しむことができる稀有な魅力を持つオペラ作品でもあります。

最も人気があるオペラが「魔笛」

2015年の資料によると、日本で上演された外国のオペラ作品ベストスリーは「魔笛」(55公演)、ヴェルディの「椿姫(ラ・トラヴィアータ)」(52公演)、ビゼーの「カルメン」(50公演)なのだそうです。資料元:『日本のオペラ年鑑』(文化庁・昭和音楽大学オペラ研究所の統計による)

作曲家別でもモーツァルト(152公演)はヴェルディ(106公演)、プッチーニ(81公演)を抑え、首位に君臨しています。

また本場ドイツでは、オペラ座を持っている都市で主にクリスマスシーズンに子供向けの「魔笛」の公演等が盛んに上演され、年末の風物詩になっています。

作曲の背景

魔笛はモーツァルトが生涯の最後に完成させたオペラです。台本は興行主・俳優・歌手のエマヌエル・シカネーダーが自分の一座のために書きあげました。シカネーダーは当時ヨーロッパ各地を巡業していた旅一座のオーナーで、モーツァルトとはザルツブルク時代の知り合いであり、モーツァルトが所属したフリーメイソンの会員でもありました。魔笛はシカネーダーの依頼により、モーツアルトが依頼主の台本に曲をつける形で出来上がったオペラなのです。

台本を作ったシカネーダーは、形式ばらずにわかりやすい内容の演目にするために、歌や会話の言語も民衆に合わせたドイツ語にしました。それまでのオペラはイタリア語が正統派と言われ主流でしたが、モーツァルトの魔笛以降ドイツ語オペラも盛んに作られるようになっていきます。

シカネーダーが自らパパゲーノを演じ、モーツァルト自身の指揮によって1791年9月30日、初演されました。その後、モーツァルトは12月5日に亡くなっています。最後まで「もう一度、魔笛を聴きたい」と言っていたそうです。『魔笛』は大ヒットし、1年ちょっとの間に100回も上演されました。

魔笛のあらすじ「荒唐無稽な王子の冒険物語」

ある日、大蛇に襲われた王子タミーノは、夜の女王に仕える三人の侍女に助けられます。夜の女王は、ザラストロに娘パミ ーナを奪われたと嘆き、タミーノに娘の救出を頼みました。パミーナの絵姿を見て一目惚れした タミーノは、大祭司であるザラストロの神殿に赴きます。夜の女王に鳥を届けに来たパパゲーノもタミーノを助けたと嘯いた成り行き上、しぶしぶ ザラストロの神殿へ同行することになります。

ザラストロの神殿までやって来た二人は、パミ ーナに会うことはできましたが、ザラストロの部下たちに見つかってしまいます。しかし、ここで タミーノはザラストロに信服し、パパゲーノと共にザラストロの神殿で修行することになるのです。ザラストロはパミーナにタミーノを愛することを認めるが、その愛を成就させるためには数々の試練が必要だと言います。沈黙の試練に耐えたタミーノはパミーナに会うことを許され、ハッピーエンドになります。

魔笛とフリーメイソン

魔笛にはフリーメイソンのさまざまなシンボルや教義に基づく歌詞や設定が用いられていることも大きな特徴です。序曲の最初や中間部で鳴り響く和音は、フリーメイソンの儀式で使われるもので、劇中ザラストロの神殿内の場面でも再現されている。モーツァルトの急死はフリーメイソンの教義を漏らしたため、フリーメイソンのメンバーが暗殺したという説さえ見られたほどなのです。

「魔笛」に頻出する「3」という数字ー3人の侍女、3人の童子、3つの試練、3つの和音等はフリーメイソンにおいては重要な象徴的な意味を持っていたこと、ザラストロのモデルは、ウィーンのフリーメイソンの指導者ボルンという人物だったといわれること、タミーノが受ける試練は、フリーメイソンの入信儀式をそのまま再現したと思われること等。魔笛とフリーメイソンの関連性は、枚挙にいとまがありません。

耳馴染みのある曲がてんこ盛り

誰でも知っているメロディー、オペラらしいメロディー。極上のモーツァルトの音楽を聴くことができるのが、この『魔笛』の最大の魅力です。

例えば、夜の女王のアリアと言えば、コロラトゥーラと呼ばれるソプラノ歌手がコロコロと見事に音を転がしながら最高音を出すこのオペラの名物となっています。タミーノのアリア「なんと美しい絵姿」はテノールの叙情的で優しい名曲です。また、パパゲーノとパパゲーナの二重唱「パ・パ・パ」は、とてもコミカルで楽しい曲です。

まとめ

魔笛のあらすじ自体は、フリーメイソン的な修行や試練がテーマになった複雑さをもちつつ、荒唐無稽なものであることは否めません。しかし細かなことにこだわらずに音楽を楽しみながら観劇してみれば、基本的にはメルヘンの楽しい世界の中で、愉快なエピソードが繰り広げられます。いつもは敷居が高くて堅苦しいオペラ鑑賞も、このオペラなら肩の力を抜いて、ゆっくり楽しむことができると思いますよ。

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takuan1
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40代の主婦です。
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