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あなたはどんな女性が好き? 一目惚れから始まる絵画入門

2017.09.07
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ゴッホの"ひまわり"、ピカソの"ムンク"、それらの名画を見ても何処が素晴らしいのかイマイチピンと来なくてハードルの高さを感じたことはありませんか?では、もっと簡単な所から始めてみましょう。私たちは外見で人を判断するという感覚<センス>を持っていますよね。美人画は実物や写真を見た時と同じ目線で芸術の世界を楽しめます。あなたの前に居る女性は好みか否か、綺麗と感じるかそれだけで構いません。今回は密かに注目を浴びているアジア人のイラストレーターと画家に絞り、現代美人と和風美人に分けてご紹介します。

"今この時"を描いた現代美人画の魅力

池永康晟(いけなが やすなり)

池永康晟は大分県津久見市で生まれ、2017年には53歳を迎える日本の画家です。予てより芸術に力を入れている芸術短大付属緑丘高校の美術科を卒業後、上京して日本画を描き始めました。
本格的な活動は2005年から始まり、京都府、東京都をメインに国内の画展へ参加し、海を越えた先にある台北での展示にも参加。ドイツ、ロシア、スペイン、アメリカでは池永の絵画に魅了された人々がステーショナリーグッズなどに美人画を採用しています。

これまでに画集「君想ふ百夜の幸福」、塗り絵「百満月の輪郭」、カレンダーが発売され、美人画にハマり出す人、再熱する人が増えました。
また、池永の公式サイトでは、モデルになった女性への繊細で美しい想いを綴った詩が公開されています。

◆恋人のような距離感

池永は鉱石を粒子状にして作った岩絵具、粉末状にした金・銀を膠(にかわ)で溶いた金泥を使い、褐色に染めたキャンパスの上に色を重ねます。描かれた人物たちはリアルな造形美。鑑賞する人との間に生まれる秘密めいたノスタルジックな雰囲気、はだけさせることはあっても過度にいやらしくない色っぽさ、温度感を閉じ込めた作品の数々。
彼女たちの視線と表情からは、恋人同士の間で生まれる恥じらいや喜びなどの感情が窺えます。

松浦シオリ(まつうら しおり)

松浦シオリは1993年に北海道帯広市で生まれ、2017年に24歳を迎える若きイラストレーターです。現在は札幌市に住んでいます。カンヌ映画祭で話題を呼んだ山田勇男、全米でベストセラーに輝いたダグラス・クープランドを輩出した北海道芸術デザイン専門学校の出身。
幻冬舎ポンツーン装画​コンペティションVol.10準入賞、TURNER AWARD優秀賞など、20歳前後から幾つもの賞を授与されてきました。個展は珍しく、グループ展への参加が多めです。
イラストレーターとして活躍する傍ら、星槎道都大学の美術学部デザイン学科の非常勤講師も勤めています。

彼女は直木賞に輝いた「空中ブランコ」の著者・奥田英朗の作品「ナオミとカナコ」といった書籍・雑誌・冊子の装丁、演劇の告知ポスターなどの産業デザインに携わっていますが、札幌のクロスホテル内で美人画を設置したことがあり、今後も幅広い分野での活躍が期待されます。

絵画に短い詩を添えた詩画集「MIST」は画展でのみ販売。

◆心洗われる大人のロマンス

上村松園、林静一が描いた美人画の影響を受けている松浦の絵画は、著名人による過去の純粋な日本画に匹敵する繊細で美しいデジタルアートです。ソフトはペイントツールのSAI、Photoshopなどを使い、サブでアクリル絵の具を使うことがあります。

「男性的な目線で女性を描いている」、インタビューでそう答えた松浦の絵画は鑑賞する人の心を解き解す優しげな雰囲気が漂い、大人のロマンスを感じさせます。リアルな存在感を放ち、透き通るような上品さ。女性特有のふわっとした柔らかな表現が特徴です。

何家英(かかえい/Jiaying He)

何家英は1957年に中華人民共和国天津市河北省人丘で生まれ、2017年に60歳を迎える有能な工芼画家です。難関美術大学と言われている天津美術学院を卒業し、同校の教職に就いています。
全国政治協商会議委員、天津学院教授などを歴任している何家英は、専門家貢献者の称号を授与されました。日本での知名度は低いですが、中国においては最高クラスの画家です。
女性をメインに描き、アジアで個展を開いています。

◆日常と知性が出会った瞬間

絵画によってタッチが柔らかくなったり、線がくっきりした水墨画を描く何家英。上記の絵画は肌に影を加える時、薄いピンクを挿すことで女性の肉体的な美しさが増していることが窺えます。髪の毛は1本1本生えているかのような緻密な描写。日常的な風景なれど、知性を感じる文学的な空気を作り出しています。

ジャパニーズビューティーを描いた和風美人画の魅力

森田春代(もりた はるよ)

埼玉県葛飾で生まれた森田春代は1945年生まれ。高校に進学すると、校長兼画家を務める福宿一穂(ふすき いっすい)から手ほどきを受けました。1972年に平安時代、江戸時代、明治時代の人物を描き始め、1977年にイギリスのロンドンへ移住。現在はオーストラリアに住んでいます。
日本での画展参加は滅多になく、ジグソーパズルでお目にかかることがある程度で、海外での知名度のほうが高いと言えるでしょう。実物を見てみたい人はニューヨーク、ロンドン、ハワイなど主要都市で開かれるグループ展または個展へ行くことをおすすめします。

◆可憐、時々艶やか

手描き友禅の仕事をしていた森田は歌舞伎の影響を受け、過剰と呼ばれる華やかで美しい着物に身を包んだ女性または全体の色が地味なれど品のある女性が主役で、脇役には必ずと言っていいほど毎回のように花々を描き加えています。現代の浮世絵と評する人も。
遥か昔の良き日本の艶やかな姿、あなたはどう感じましたか?

黒川雅子(くろかわ まさこ)

黒川雅子は1949年に大阪府で生まれ、京都市立芸術大学の美術学部で日本画科を専攻し、卒業しました。4回生の時、後に推理作家となり直木賞を授与される黒川博行と運命的な出会いを果たして学生結婚。若かった彼女は生計を立てるため、美術の教師を勤めたことがありました。喧嘩はすれど現在も仲睦まじい様子は変わっていません。その証拠に黒川は作家デビューした夫の博行が執筆する小説の装画を42年以上手掛けています。

他、個展を開く傍らデッサンブログをネット上で公開し、時折、裸婦画の素描を掲載。

◆真っ直ぐに生きる花の如く

文化勲章を授与された秋野不矩に絵を教わった黒川は25年以上舞妓を描き続け、客から見れば高嶺の花である島原遊郭の太夫も描いています。写真か実物かと見間違ってしまいそうなほどに完成された絵画は高貴な雰囲気が漂い、凛とした強さ、逞しく生きる花の如くの美しさが詰まっており、客が舞妓に見惚れる一瞬の表情を捉えているかのようです。まさに触れてはならない禁域をそのまま描き留めたと言っても良いでしょう。

最後に

如何でしたか?芸術とは遠くにある難しいものではなく、誰にでも開かれたものであることがお分かりいただけたでしょうか。教科書に載っている名画よりずっと親しみやすく楽しめる世界が存在するのです。
今回ご紹介した上記の画家、イラストレーター以外にも美人画を描いている人はいます。各地で美人画だけを扱った画展を美術館などで開くことがありますので、興味を持たれたならぜひ足を運んでみてくださいね。

INTRODUCTION of THE WRITER

rensui510
name. rensui510
ドビュッシー『月の光』が好きです。ピカソに習い、小鳥の鳴き声やカエル1匹にも自然の美を見出すことを心掛けています。

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