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「ジョゼと虎と魚たち」によせて

犬童一心監督の渾身作紹介。 公開時からだいぶ経っても古さを感じさせない作品。

錆びない表現力

ジョゼと虎と魚たちによせて

みなさん初めまして。
映画大好きなライターの
kananecoです。

今回ご紹介するのは犬童一心監督の「ジョゼと虎と魚たち」。

この作品は、池脇千鶴さんと妻夫木聡君の主演。デビューしたての上野樹里ちゃんも脇役で出ています。

この作品は一度しか見ていないのに、大変印象に残った作品です。

それは、障害者の裏も表も、そして障害者を支える健常者の辛さや汚さ全てをちゃんと描いているからだと思います。

筆者もかつて精神的に病んでいた時代もありました。その頃は同じように精神的に病んでる方に気に入られたり、徐々に仲良くなっていくに連れ、相手との距離感を取るのが難しく、土足でズカズカと入ってこられるように感じることもありました。

やはりハンデがある分、日常でできること、できないことがあります。そこを健常者である妻夫木君が支えようとし、2人の生活が始まっていきます。

できる事できない事

健常者でもできる範囲があるように、障害者は、もっとできる範囲が限られてきます。

その精神的な辛さは語りようのないものです。障害者も自分の障害を自覚していればしているだけ、健常者への申し訳ないという気持ちや、逆に障害者なんだからという奢りが芽生えてしまうこともあります。

なので、この映画はキレイゴトでは済まされない部分も見世物の感じではなく、妻夫木さんや池脇さんの感情の動きで、そして脇役で出て来る上野樹里さんの役でその嫌なところもちゃんと描き出している。

そんな印象に残る作品でした。しかも、なんだかよく分からない感じでエンドロールを迎えることなく、ちゃんと最後まで見届ける事の出来る映画です。

よくある、お涙頂戴ものや、見世物的な表現を使わずに、健常者のやりきれない哀しみだとか、障害者の悔しさや、仕方ないという諦めなどをきちんと人間の感情の動きと共に、見ているものにどっしりと感じさせるポイントを持っている作品です。

そしてこれから

街で耳が聞こえない方や目が見えない方や、他にも沢山の障害を抱えている方はあふれています。もしかしたら、あなたの伴侶となる人も、同じような障害に悩まされる時が来るかもしれません。

そんな障害者の人達の人間としてのプライドや、日常。些細かもしれないけれど1番大切なものを教えてくれる作品です。よろしければみなさんも一度ご覧になって見てはいかがでしょうか。

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